災難から人々を守ってきた大きな木
これは、木にまつわる少し不思議な話。
昔からある大きな木を不動産屋が切り倒した。
土地を細分化して売りやすくする為に伐採したのだが、その後、その前の路上でボヤが起きたり、近所の住民が半狂乱になってパトカーが2台も駆けつけたりしたこともあった。
そして東日本大震災の地震で、その脇を通る道路が崩れかかった。
なんでも、その道路の土地には活断層があるそうで、それを知らない人がむやみなことをしないかと近くの老人が心配していたものだった。
おそらく、その大きな木は『この周辺に家を建てたりすると危険だぞ!』という意味で大事にしてきたものだったのだろうが、それを知らない人が災難のフタを開けてしまったようだ。
確かに、以前の地主はその大きな木の周りには建物を建てなかった。
木の周囲は危ないと分かっていたのだろう。
大きな木が災難から人々を守っていたような気がする。
(終)
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