怖話ノ館(こわばなのやかた)
2015-3-20 21:00 [怖 15巻]
大学に入ってから親元を離れ、
一人暮らしをしている。
もう四ヶ月経ち、
誰とも会話のない
一人だけの生活にも慣れた。
夜、電灯を消した
アパートの一室で、
布団に横たわり
睡魔が訪れるのを待つ。
何も考えず、
ただ薄い闇を見つめていると、
遠くから遮断機の音が
聴こえてくる。
寝静まった町に、
郷愁を掻き毟るような音が鳴り響く。
カァンカァンカァンカァンカァン・・・。
この辺には踏切りはない。
そもそも電車の走る時間ではない。
心なしか初めて聞いた時よりも、
音が近づいて来ているような気がする。
最近は早く寝るように
心掛けている。
(終)
タグ:アパート, 一人暮らし, 踏み切り, 音
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