夢から覚めると目の前に
今から2年程前、
自宅のマンションで
寝ていた時のこと。
夢の中で自分は何故か、
実家の父親の寝室で、
一人昼寝していました。
ふと気が付くと、
寝ている自分の右肩を
知らない男がニヤニヤ笑いながら、
踏みつけていました。
目は瞑っていたのですが、
なんとなく分かりました。
払い退けたくても、
体が動きません。
恐怖心に襲われて、
どうしよう、どうしようと、
一人焦っていました。
ふとそこで、
夢から覚めました。
目を開くと、
目の前にはニタ~っと
笑顔を浮かべた、
小学生ぐらいの女の子の
顔がありました。
自分は一人暮らしなので、
そんな女の子がいるはずがありません。
うわぁぁっと叫んで、
手で押し退けようとしたものの・・・。
見事に手はその女の子の体を
すり抜け、空振りしました。
そして、その女の子は
気味の悪い笑顔を浮かべ、
自分をじーっと見つめたまま・・・。
宙に浮いて、すーっと
壁の中に消えていきました。
時刻は夜中の2時頃
だったと思います。
(終)
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