トンネル内で迫り来る影

霊体験は割に多いのだが、

中でも俺はよく「影」を見る。

 

初めて認識した心霊体験は、

小学校3年の頃に、

 

マンションの駐車場で

友達と遊んでた時。

 

夕暮れに解散になって

一人で帰ろうとしたら、

 

影が付いて来た。

 

走ってる俺の影に、

 

つっ立っている他人の影が

被さるように、

 

ずっと付いて来ていた。

 

これにはビビった。

 

 

その後も度々、影を見た。

 

小学4年の時に引っ越した

家の周りは、

 

振り返ったら自転車を漕ぐ影が

見える坂とか、

 

影にまつわる怪異が

多いところだった。

 

そんな話が多いのは、

 

山なので夜間に明かりが

少ないせいもある。

 

単純な見間違いもあるはず。

 

しかし、俺が体験した最恐の影は、

見間違いのレベルじゃなかった。

 

高校3年の夏休みに

深夜自転車で帰宅中、

 

近道をしようと、

開通したばかりのトンネルを通った。

 

ベッドタウン密集地帯に向う

クソ長いトンネルで、

 

通行料を取るせいか、

ガラガラ。

 

ただでさえ一直線なのに

ライトもやたら明るくて、

 

遥か向こうまで見通せた。

 

入ってすぐに一台だけ

乗用車とすれ違ったけど、

 

その後は車の音さえしない。

 

深夜、巨大なトンネルの中で

音が無いというのは、

 

はっきり言って、怖い。

 

かなりハイペースで

自転車を漕いでると、

 

急に耳鳴りがし始めた。

 

静寂で耳が痛いとかいうけど、

そんなんじゃない。

 

明らかに俺的「出る」時の前兆。

 

今は勘弁してくれ~って、

感じだった。

 

俺は頭をシャンプー中に

後ろを振り返りまくるタイプで、

 

怖い怖いと思ってると、

 

見たくも無いはずの異変を

探してしまう。

 

その時も「出るな出るな」

と思いながらも、

 

前後左右をチラチラと見てしまった。

 

チビッたよ。

 

その時、左側の歩道を

通ってたんだけど、

 

右側の壁に上半身だけの

影が映ってて、

 

すーって進行方向に移動していた。

 

そこからは全力で逃げた。

 

自分の影かも?とかいう、

曖昧なレベルじゃない。

 

めちゃめちゃ明るくて、

向こうの壁の小さい案内看板も見える。

 

歩いてるみたいな人間の影。

 

でも人はいないし、

向こうには歩道さえない。

 

必死で自転車漕いだけど、

そのトンネルは全長1700メートル。

 

進んでも進んでも、

出口は遥か遠く。

 

見えてるのに。

 

怪異に遭っても逃げ場が無い

なんてのは初めてだった。

 

しかも、癖でどうしても

時々振り返ってしまう。

 

めっちゃ付いて来てるし。

 

生きた心地がしなかった。

 

途中に峡谷があり、

一旦、空の下に出たが、

 

次のトンネルに入ると、

また影が現れた。

 

何回も魅入られたみたいに

振り返ってると、

 

下ろしてた影の手が、

前に伸びてるのに気付いた。

 

死ぬ気で漕いで、

結局何事もなく出られたが、

 

出口にたどり着くまで、

 

自分以外の人や車と

会わなかった。

 

トンネルを出ると、

新興住宅地の中だったが・・・。

 

道路脇に、地蔵やら小さい稲荷やら、

変な注連縄が張ってある石やら、

 

ブルータルなものがいっぱいあった。

 

そんなヤバイ所にトンネル掘るな!

 

(終)

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