ハングルが怖くなった理由

ハングル

 

今から30年前の話。

 

小学生だった俺は、

山陰の海辺の町に住んでいた。

 

遊ぶことと言えば、

釣りぐらいしかない田舎町だった。

 

ある夏休みの夕方に、

弟と近所の浜でキスを釣っていた。

 

辺りには誰も見えない、

とても静かな砂浜。

 

しばらくすると辺りも暗くなり、

帰り支度をしていたら、

 

少し離れた所に漁船が一艘、

沖から上がって来た。

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兄弟に待ち受けていた恐怖体験とは・・・

イタズラ盛りの俺たち兄弟は、

 

迫撃砲開始!という合言葉を合図に、

漁船めがけて投石した。

 

すると、

 

俺たちに気が付いたおっちゃんが、

猛ダッシュして近づいて来た。

 

自転車で楽に逃げ切る予定だったが、

弟が転倒し、捕まった。

 

俺は少し悩んだが、

決心して謝りに戻った。

 

おっちゃんは激怒していたが、

怒鳴っている言葉が全く解らない。

 

そのうち何処からか青年二人が現れ、

三人で会話を始めた。

 

その頃には俺は彼等が外国人だと

気が付いていた。

 

その後、俺たち兄弟は、

 

船の前方のイケスと思われる空間に

入れられた。

 

暗くて怖かった記憶がある。

 

弟は泣き叫んでいた。

 

俺は警察を呼ばれるのが怖かった。

 

しばらくすると突然、

 

「誰かおるのか?」

と日本語が聞こえ、

 

天井が開いた。

 

暗い中でよく見ると、

先ほどの三人とは違う老人がいた。

 

「こんなとこで何してる?」

 

と訊かれたと思うが、

弟が泣き止まないので老人も諦め、

 

「早く帰れ!もう夜やないか」

 

と言って解放された。

 

俺たち兄弟は名前を訊かれて

いないことを良いことに、

 

この件は黙っていた。

 

大人になった今、

 

彼等三人が何処から来て、

何をしようとしたか理解できる。

 

あの老人がいなかったら、

 

少なくとも俺たち兄弟は今、

この日本には居ない。

 

そして今は、

ハングルを見聞きするのが怖い。

 

(終)

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