僕と友人の罰当たりな探検 2/2

 

最初に画面に映った映像は

真っ暗だった。

 

Aは少しずつカメラの感度を

上げていく。

 

やはり肉眼で見るよりは見難い。

 

だけど、

一人ずつ見る勇気はなかった。

 

きっと、さすがのAも

ビビっていたんだと思う。

 

すると、

 

ボンヤリと部屋の中が

映り出した。

 

部屋は結構広くて

がらんとしていたが、

 

奥に大きな祭壇があった。

 

祭壇は扉が閉まっていて、

これまた大きな南京錠がかけてある。

 

A「なんだよ! 結局これかよ!」

 

とAが怒って体を揺らすと、

 

カメラの視点がずれて

中の地面を映した。

 

するとボンヤリとだが、

 

中の部屋の中央に、

白い何かが落ちている。

 

よく見れば御札だった。

 

しかも普通じゃない。

 

よく漫画とかで見る、

人型の御札だ。

 

こんなところに御札・・・?

と不思議に思っていると、

 

いきなり凄い寒気がした。

 

その瞬間、

体が動かなくなる。

 

金縛りだ。

 

Aに助けを求めようとしたが、

 

Aもカメラを壁の穴に付けたまま、

少しも動かない。

 

まさかAも?

 

僕はカメラの画面を見たまま

動けなくなった。

 

すると、

 

いつの間にかカメラの画面には

女の子が映っていた・・・。

 

心臓が止まるかと思った。

 

カメラ越しでも、

白く浮かび上がって見えた。

 

その女の子は白い着物姿で、

 

あの御札があった場所でうずくまって

泣いているように見えた。

 

どのくらい時間が経ったかは

分からないけど・・・

 

実際にはすごく短かったんだと思う。

 

その女の子は静かに消えて、

僕は心の中で安心した。

 

次の瞬間、

 

ビデオの画面いっぱいに、

人間の瞳が映った。

 

「うぁぁぁぁぁ!」

 

と僕は悲鳴を上げると同時に、

情けないが腰を抜かしてしまった。

 

Aもカメラを落とし、

足が崩れた。

 

カメラが落ちると、

 

その穴からは穴いっぱいに

さっきの目があった。

 

その目はぐるんぐるんと瞳を回し、

確実に生きている人間じゃなかった。

 

すると、

 

その目は僕達を見て

動きが止まった。

 

その途端、

 

かごめかごめ

籠のなかの鳥は

いついつ出会う

 

頭の中に歌が鳴り響く。

 

夜明けの晩に

鶴と亀が滑った

後ろの正面

 

だぁれ

 

そこまで終えると

壁の向こうから、

 

『ゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲ』

 

と張り裂けるような

笑い声が聞こえた。

 

僕はそのまま気を失った。

 

気がついたら、

知らない部屋の布団の上。

 

起き上がって襖を開けると、

 

そこにはAとAの両親、

そして僕の両親と神主さんが。

 

もちろん神主さんに

めちゃくちゃ怒られた。

 

なんでも、

 

朝本堂に入った神主さんが、

倒れている僕らを見つけたらしい。

 

僕らは小一時間怒られた後に

別室に連れて行かれ、

 

神主さんと三人だけで話をした。

 

神主さんに罰当たりな

一部始終を話した。

 

たが神主さんは、

 

「おかしいな・・・

そこに御札なんて貼っていない」

 

と言う。

 

僕らがあまりにも嘘だ!

と言い張るので、

 

本堂に行ってみたが

本当にない。

 

あの穴すらなかった。

 

僕らは唖然としていたが、

神主さんは、

 

「まぁ御神体を見ようなんてして

罰があたったんだろうな」

 

と言ったが、

僕はどうしても納得いかず、

 

「部屋はがらんとしていて

奥には祭壇があった!

 

部屋の真ん中には

御札があった」

 

と話すと、

神主さんの表情が変わった。

 

「そうだ!ビデオ・・・」

 

Aはそう言うと、

 

ビデオカメラを持ってきて、

神主さんと三人で見ることにした。

 

ビデオには本堂に入るところから

一部始終が映されていたが・・・

 

あのAが御札を見つけて

穴を見つけるところ。

 

そこから異変が起きた。

 

僕らは何もない場所にカメラを当て、

画面は真っ暗のまま。

 

そこから音声が、

僕らの喋り声からだんだんと・・・

 

『後ろの正面だぁれ』

『後ろの正面だぁれ』

『後ろの正面だぁれ』

『後ろの正面だぁれ』

 

と女の声で壊れた機械のように

ひたすら歌っていた。

 

「・・・なんだよこれ」

 

そう僕が言うと、

 

神主さんはカメラを取り上げ、

電源を切った。

 

「・・・御神体はな、

大切に祭られているものだ。

 

いたずらや悪ふざけで

目にしていいものではない。

 

このことは忘れて、

決して誰にも話すな。

 

いいか、

絶対に話すんじゃないぞ。

 

これは私が預かる。

 

そして二人とも、

 

お祓いをしてあげるから

こっちへ来なさい」

 

そこから僕らはとりあえず

お祓いをしてもらい帰宅。

 

数日後、

Aと会って話をした。

 

「あれ一体何だったんだろうな?」

 

A「いや・・・、でも俺もお前も

確かに見たよな?夢じゃない」

 

結局、

 

御神体の正体も、

あれは何だったのかも、

 

分からずじまい。

 

だけど、

 

この話は僕らの中で

伝説である。

 

ひょっとしたら、

 

あの神社には何か大変なものが

祭ってあるのかも知れない。

 

あの女の子は御神体と

何か関係があるのか?

 

そして今でも「かごめかごめ」を聞くと、

本当に怖い。

 

『後ろの正面だぁれ』

 

あの時、僕らの後ろには

何かがいたのだろうか?

 

もし、振り返っていたら・・・

 

(終)

スポンサーリンク

コメントを残す


↓↓気が向けば下のアイコンを応援(タップorクリック)していってください♪
にほんブログ村 哲学・思想ブログ 心霊・怪談へ (ブログランキングに参加しています)
サブコンテンツ

月別の投稿表示

カレンダー

2017年12月
« 11月    
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  
特定のキーワードからサイト内の記事を検索するには、すぐ下の「検索窓」からキーワードを直接入力してご利用ください。
アクセスランキング

このページの先頭へ