心霊スポットからの実況メール 2/3

携帯電話

前回までの話はこちら

現場へ向かう途中にも、

 

携帯がメール着信や通常着信を

何度か知らせていたが、

 

気づかないまま現場に到着した。

 

怖くて車から降りるのを躊躇する。

 

警察はまだ来ていないようだった。

 

ふと携帯の着信に気付き、

慌てて見てみる。

 

A君からの着信と、

B子からのメールだった。

 

『助けて』

『ここだよ』

『早く来て』

『警察』

 

その後は本文なしメールが3通。

 

・・・何か添付されている。

 

意を決して開けてみる。

 

息をのんだ。

 

言葉にならない。

 

画像には参加者たちを掴み笑う、

見知らぬ女の目。

 

最後は動画で、

何かを呟いて笑う女。

 

真っ青になって逃げ出そうとした。

 

その時、

後ろから赤色灯が近付いてきた。

 

一瞬の安堵の後、

慌ててパトカーに向かう。

 

2人の警察官に事情を話し、

携帯画像を見せると、

 

すぐさま応援を要請していた。

 

静まり返った病院に警察官2人が向かい、

私は後発隊を待つように言われた。

 

程なくして後発隊も到着し、

全員で病院の中に向かう。

 

中は暗くジメジメしていて、

恐怖を纏(まと)っていた。

 

しばらくすると無線から声がした。

 

2階にて人を発見したようだ。

 

私たちは慌てて向かった。

 

204号室にベットが6つ・・・

そこに全員が寝かされていた。

 

警察官たちが近寄り、

声をかけるが反応がない。

 

救急車の要請に6人の運び出し・・・

 

呆然とする私の前で、

どんどん救出されていく。

 

全員が運び出され、

私は事情を話すために警察署に向かう。

 

警察署に着く頃には朝になっていた。

 

警察官には信じてもらえなかったが、

画像や映像を見せて話していく。

 

しかし、

画像も映像も一切怪しい所は無かった。

 

さらには、

A君の携帯に発信記録さえも無い。

 

その後も何度か警察署に呼ばれ、

事情を説明した。

 

あの時に救出された6人は、

 

2人が未だ意識不明・・・

2人が精神を病んで入院・・・

2人が不可解な自殺・・・

 

激しく鬱(うつ)になる結末だった。

 

私は必死に、

この出来事を忘れようと努力した。

 

携帯はもちろん新規に買い換え、

古い携帯は怖かったのでお寺に預けた。

 

あれから1ヶ月が経ち、

あの出来事をあまり思い出さなくなっていた。

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忘れかけた頃に蘇った恐怖・・・

そんなある日、

自宅で寛いでいると携帯が鳴った。

 

携帯を見る。

 

・・・違う。

 

どこから?

 

クローゼットを恐る恐る開けてみる。

 

古い携帯・・・

 

(あぁ・・・私は逃げられないんだ)

 

鳴り続ける古い携帯を見つめ、

私は何かを諦めた。

 

間違いなくお寺に預けたものだ。

 

何が起きているのか分からない。

 

無意識のうちに古い携帯を掴み、

画面を開いた。

 

メールの着信だった。

 

自殺したB子から・・・

 

『お久しぶり、やっと見つけた。

待っててね』

 

添付されていた画像は、

あの病院の近くで首を吊ったB子。

 

そして・・・

不気味に笑う女。

 

一瞬、気が遠のいた。

 

が、辛うじて冷静さを取り戻そうと踏ん張る。

 

私が頼れるのは、

既にお寺の住職しかいない。

 

お寺に向かうことにして、

 

古い携帯と新しい携帯を持ち、

家を飛び出した。

 

車に飛び乗り、

エンジンをかけようとするが、

 

震えが酷くてなかなかキーを挿せない。

 

古い携帯が着信を知らせる。

 

怖くて見たいとも思わないのに、

何故か体が勝手に動いて携帯を掴む。

 

『早く逢いたいね~。

めっちゃ楽しみ』

 

B子からのメールだった。

 

何も添付されていないのに

笑い声が聞こえる。

 

「ごめんなさい!ごめんなさい!

許して下さい!もう私に構わないでよ!」

 

私は訳も分からず絶叫しながら、

 

やっとキーを挿し込み、

急いでエンジンをかける。

 

・・・が、かからない。

 

焦りながら何度もセルを回す。

 

ふと泳いだ目線がバックミラーを捉えた瞬間、

何かが映った。

 

思わず目を凝らすと、

居た!あの女だ!!

 

その瞬間、

気を失った様だった。

 

気付いた時には、

何故かあの病院の前。

 

怖くて恐ろしくて、

どうしたら良いのか分からず泣き崩れた。

 

静まり返った病院。

 

あの事件の後、

お祓いをしたと聞いている。

 

窓や扉は全て板で塞がれ、

誰も立ち入ることが出来なくなっていた。

 

「どうして私なの!

私は何もしてないじゃない!」

 

とにかく喚き散らした。

 

顔をぐちゃぐちゃにして叫ぶ姿は、

 

誰かが見ていたらきっと狂人だと

思ったに違いない。

 

ただひたすら叫ぶことで、

心は少し落ち着いてきた。

 

ここまで連れて来といて何もしてこない

彼女たちの事を考えたりした。

 

(そう言えば、B子が亡くなってから

一度も線香あげてないや・・・)

 

変に醒めた頭でそんな事を考えた。

 

いつか来ようと思って、

車には線香を積んであった。

 

何故か恐怖心が飛んでしまった私は、

線香を持つとB子が亡くなった場所へ。

 

そして、

大きな木の根元に線香を手向けた。

 

(続く)心霊スポットからの実況メール 3/3

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