想像を絶するラブホテルでの体験 1/2

ラブホテル街

 

あの頃の俺は、

まだクロス職人をしていた。

 

これは余談だけど、

 

若造の中ではピカイチの腕だと

言われていました。

 

自慢です。

 

その日の現場を終わらせて、

 

当時付き合っていた彼女に会うため、

車で西淀川の姫島(大阪)まで行った。

 

そのあたりに彼女は住んでいた。

 

よく覚えていないけれど、

22時は過ぎていたと思う。

 

季節は夏。

 

その西淀川には、

でかいクボタの鉄鋼所がある。

 

その工場の横は川沿いになっていて、

その先はクボタの私有地の広大な野原。

 

そこは、海との入り江になる。

 

車で行けるところまで行って、

自然とイチャついていたわけだ。

 

なんだかイチャイチャしていたら、

やっぱりしたくなって。

 

そう、性交ってやつを・・・

 

近くのラブホテルへ行くことにした。

 

大阪の人は知ってると思うけれど、

 

国道43号線のあの辺りには、

ラブホテルが結構ある。

 

適当に選んで入った。

 

これ、残念だけど、

 

ホテルの名前も部屋番号も

何もかも忘れた・・・

 

そんな余裕はなかった。

 

でも、そのホテルは今もある。

 

国道43号線から見える。

 

適当に選んだホテルに入り、

エレベーターに乗って部屋に行く。

 

これといって別に何もない、

普通の部屋だった。

 

さっそくベットに入った。

 

部屋の明かりは点けたまま。

 

今にして思えば、

部屋に入った時からバスルームの方で、

 

ドタンッ!

バタンッ!

 

と、何かが暴れてるみたいな音が

ずっと鳴っていた・・・

 

でも、ホテルのトイレとか風呂って、

排気の音とか結構するよな?

 

俺、そんなのは全然気にならなかったし、

その時も気にしていなかった。

 

ベットでイチャつき始めてすぐに、

 

『キーン』

 

明らかに今までと空気が一変した。

 

「なんやこれ?」

 

そう思った。

 

その空気の一瞬の変化を、

表現するのが難しい。

 

金縛りによく遭う人には分かると思う。

 

強めの金縛りが来る前の、

あの感覚に似ている。

 

ちなみに、

 

俺が体験した中で一番近いのは、

阪神大震災の時だ。

 

あの時、

 

地震が起こる10~15分前に、

空気が急変したのを感じた。

 

その時も『キーン』だった。

 

忘れられない。

 

寝ていた女(別人)を起こして、

 

「おい、何かおかしい。

耳澄ましてみい」

 

と言ったが、

 

その女は何もないと言って、

また寝てしまった。

 

10分後ぐらいにその女が、

 

「あ、何かジーって鳴ってる・・・」

 

そう言った直後、

ドーン!!!と来た。

 

話しをホテルに戻す。

 

『キーン』

 

「なんやこれ?」

 

俺の動きが止まる・・・

同時に彼女の動きも止まる・・・

 

やっぱり彼女も同じことを感じていた。

 

「この感覚なんやろ?」

 

二人とも動きが止まって、

お互いの顔を見合わせた瞬間・・・

 

「ギャー!!」

「うわっ!!」

 

俺と彼女は全く同時に叫んで、

お互いをドンッと突き放した。

 

彼女は布団で顔を隠した。

 

俺は「顔やろ!?顔やろ!?」

と彼女に言った。

 

彼女は布団に顔をうずめながら、

「うん、うん・・・」と何回も頷いた。

 

これ、なんだと思う?

 

二人とも、

まったく赤の他人の顔だった。

 

「キャー!」

「黙れ!!」

 

つい怒鳴ってしまった。

 

俺も怖かったから。

 

「イヤ・・・イヤや・・・」

 

彼女は泣き出しそうな声で、

ずっと言っていた。

 

「顔が違うやん・・・なあ?」

 

そう言って、

顔を見合わせた。

 

「・・・」

「・・・」

 

二人とも一瞬お互いを見て、

すぐ顔を背けた。

 

・・・見れない。

 

あらためて見た彼女は、

いつもの顔に戻っていた。

 

でも、その彼女の目が・・・

まったく知らない人の目。

 

それがとんでもなく恐ろしい目。

 

見開いた・・・

死んだ魚の目みたいな感じ・・・

 

でも意識はある。

 

「目が全然違うやんな?」

 

俺がそう言うと、

彼女も頷いた。

 

二人とも顔を見合わせることが

出来なかったから、

 

違う方向を向いて喋った。

 

その時、やっと気づいた。

 

その部屋の空気が尋常じゃないことに。

 

これも表現できない。

 

ズンっと重たい・・・

 

目の前に、

 

何か煤けた透明のフィルターを

一枚通した感じ・・・

 

※煤けた(すすけた)

古くなって汚れた色になる。

 

明らかに普通ではなかった。

 

パンパンに膨れあがった風船が

今にも破裂しそうな、

 

緊迫した気を全身に感じた。

 

霊感ゼロでアホな俺でも分かった。

 

すぐに出ないとヤバイ・・・

 

(続く)想像を絶するラブホテルでの体験 2/2

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