ギター弾きのお兄さんとの不思議な出会い
これは、過去と現在が重なったような不思議な体験をした話。
俺は今、ギターで飯を食っている。
言わば作曲家の端くれだ。
幼稚園に上がってすぐの頃に、近所の公園でギター弾きのお兄さんに出会った。
そのお兄さんのギターがすごく心に残り、それがきっかけでギターを始めたんだ。
そしてこの前ふと、その思い出の公園になんとなく行ってみた。
そこで感傷に浸りながら、ギターを弾いていた。
すると、いつの間にか俺にそっくりの子供が目の前にいる。
そんなもんだから、俺が子供の頃に体験したのと同じようにギターを弾いてやったんだ。
そしたらその子、すごく感動してくれてさ。
その子が本当に俺とそっくりだったから、思わず名前を聞いてみた。
ビックリしたよ。
その子、俺と同じ名前を言ったのだ。
そういえば俺もあの当時、自分の名前を言ったらお兄さんが妙にビックリしていたのを思い出した。
しかし数日後にまたその公園に行ってみると、そこは数年前から立ち入り禁止だったようで、さらには荒れ放題になっていた。
(終)
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