車の事故を起こした男と女
ある男と女が、
車の事故を起こした。
双方の車は完全に大破していたものの、
二人は無傷だった。
なんとか車から這い出ると、
女は、
女「男の人だったのね、
なんてステキ!
ねえ、車を見て。
もう車はダメみたいだけど、
あたしたちは幸運にも
ケガはないみたい。
きっと神様があたしたちを
巡り合わせてくれたのよ。
今後も会って、
二人で残りの人生を
楽しみなさいって!
そういうことなのよ!」
男は喜び、
男「そうだとも!
全くその通りだ!」
女は自分の車の助手席付近から
何かを取り出しながら、
男にこう言った。
女「ねえ、
もうひとつ奇跡が起きてるの。
あたしの車はもう滅茶苦茶なんだけど、
このワインは平気みたい。
これって、アレじゃない?
神様がお祝いをしなさいって
ことなのよ!」
女はワインを男に手渡すと、
男は頷き、
キャップを開けて半分飲み干し、
女に返した。
女はワインを受け取ると、
すぐにキャップを閉めて
男に再度渡した。
男「どうした?
君はやらないのか?」
女「えぇ・・・
もうすぐお巡りさん来るわよ」
(終)
解説
女は男にワインを飲ませた。
この事故は、
男の飲酒運転で起こったと、
女はもうすぐ来るお巡りさんに
言うつもりなのだ