公園のゴミ箱の中に

 

一昨日の夜中、

 

パニックで電話してきた

女友達の話。

 

友達は夜勤の仕事帰りで、

 

駅から家までの帰路を紙パックの

ジュースを飲みながら歩いていた。

 

近所の小さい公園のそばに来た頃、

ジュースが無くなったので、

 

持って歩くのも嫌だからと

公園内のゴミ箱へ捨てに行った。

 

その公園のゴミ箱は、

 

金網で出来ていてフタも無い

シンプルなもの。

 

友達が紙パックを捨てようと

ゴミ箱を見ると・・・

 

ゴミに埋もれるようにして

男の生首があった。

 

固まる友達。

 

すると、

その顔が目を剥いて、

 

息吐きながら大きく口を開いて

笑い顔を作った。

 

悲鳴も出ず、

心臓が止まりそうになる友達。

 

途端、

 

スボッと勢いよく

生首が立ち上がった。

 

竦む友達を尻目にその生首、

もとい人間は、

 

ゴミ箱から這い出し、

一目散に走り去った。

 

何が起こったのか

分からない友達。

 

でもようやく硬直が解け、

 

「死体や幽霊じゃなかった・・・

生きてる・・・人間・・・」

 

と頭で理解しつつ、

やっぱり怖いので、

 

足早にそこから去ろうとした、

その時・・・

 

「きぃぃぃえええぇぇぇぇ――!」

 

遠くの方で金属を掻くような

雄叫びがした。

 

瞬間、

 

鳥肌が総毛だった友達は

猛ダッシュ!

 

自宅の玄関に飛び込んで、

鍵を閉めて、

 

初めて足が震えまくっているのに

気づいて座り込んだ。

 

その後は、怖くて怖くて

半泣きで私の携帯に、

 

「人間!人間だったけど変質者ぁ!」

 

とパニック電話をしてきた。

 

最近、春も近づいて

暖かくなってきたからね・・・。

 

ゴミ箱に人間くらい、

入っているかも知れないよ・・・ね。

 

(終)

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