四国で暮らす姉からの怪異メール
四国にいる姉から
メールで送られてきた話。
三十年ほど前に、
四国にある離島へと電気を送る
海底ケーブルが切断され、
全島が一時停電し、
島民全員が突如消失する、
という事件が起きた。
警察や電力会社が調査を行ったが、
島民消失については原因不明。
海底ケーブル切断については、
「何かに食い千切られたように
切れていた」
とのことだった。
さらに、もうひとつ。
これもまた四国での話。
海沿いのある町で、
海水浴をしていた少女が
行方不明になった。
必死に探したが見つからず、
死んでしまったのだろう・・・と、
家族は葬式をあげることにした。
そして当日。
玄関の方で大きな物音がしたので
見に行くと、
そこには行方不明になっていた少女が
ぼんやりとした表情で立っていた。
母親は喜び、
家に上げようとしたところ、
「こやつはあの子ではない」
と少女の祖母が呟いた。
それを聞くと、
少女の身体はいきなり溶け出し、
玄関には少女の着ていた服と
水溜りだけが残った。
「この海には人の姿形を盗む
怪物が棲んでおる。
海で死んだ人が帰って来ても、
決して家に上げてはならん」
と祖母は語った。
今でもその町では、
海で死んだ人の遺体を家に上げずに
火葬してしまう風習が残っているという。
(終)
海底ケーブル切断なら松山市沖の由利島の件しか思いつかないがケーブル切断時は既に無人島。
ただ公衆電話が遭難などの非常用に残されていたのがケーブル切断を契機に廃止された。
つまらん与太話誰か作ったのやら。