エンジェル様を怒らせた 2/2

 

先生には一つの強力な

悪霊が憑いている。

 

その霊に吸い付けられる様に、

 

様々な人間や動物や謎なものの

霊が集まっているのだという。

 

「その強力な悪霊は、

 

先生を不幸に貶めるだけの力も

十分に持っている」

 

と親父は言っていた。

 

親父は後日、

先生に電話で連絡して、

 

教会に遊びに来るように

自然に呼びかけた。

 

先生はやはり、

エンジェル様事件から、

 

身近にポルターガイスト現象の

ようなものが起こり始め、

 

悩んでいると打ち明けてくれた。

 

それは、

 

前回生徒たちと来た後も、

変わらず続いているらしい。

 

一番相談したかったのは、

先生だったのだ。

 

親父は先生に、

 

「この世に幽霊など存在しない」

 

と説教を始め、

 

まさしくキリスト教の司祭としての

説教を始めた。

 

これには正直驚いた。

 

親父の口から、

 

『幽霊が存在しない』

 

などという言葉は、

聞いたことがなかったからだ。

 

その後も先生は、

 

仕事終わりに何度も教会に

顔を出すようになり、

 

親父の説教を熱心に聞いていた。

 

だが、

 

「ポルターガイスト現象は

一向に治まらない」

 

と悲痛な面持ちで

泣きながら話していた。

 

先生が通い始めて1ヵ月。

 

しびれを切らした俺は、

 

親父になぜ先生を除霊して

やらないのか聞いてみた。

 

(分かりやすく伝えるために、

除霊と書きます)

 

親父は、やれやれといった

顔をしながら、

 

「先生に憑いているのは、

自分本人の生霊だ」

 

と答えた。

 

親父いわく、

 

「生霊はもっともタチが悪く、

祓うことはほぼ不可能」

 

しかも、

 

自分自身の生霊をまとってしまうと、

最悪自殺してしまうことが多いらしい。

 

生霊も霊なので、

他の霊を吸収する。

 

しかし、

 

原初の意思をいつまでも

持ち続けることが多いので、

 

(意思の発信源が生存しているため)

 

その霊の大きさ(物理的ではない)は、

死者の霊とは比べ物にならない。

 

先生は、

 

極度のマイナス思考、

自虐体質、

 

もしくは、

 

人に言えない悩みを抱えている、

自分に嫌悪を抱いている、

 

などの可能性があるらしい。

 

それが『エンジェル様の呪い』

という暗示をきっかけに、

 

自らの力でポルターガイスト現象を

引き起こしてしまっている。

 

若い子供などに多い現象だが、

(自分の顔が嫌いだとかが原因)

 

恋をしたりすることで改善する、

よくある現象だと教えられた。

 

「霊の存在は真実だが、

それを誰もが認識する必要はない」

 

と言っていた。

 

神父が説く『知らぬが仏』

というやつである。

 

最後に親父は、

 

「正直、先生を救うのは

難しいかも知れない」

 

と言った。

 

それからも先生は何度も

教会に足を運んでくれたが、

 

ポルターガイストは

治まることはなかった。

 

先生は病院で

重度の鬱病と診断され、

 

「学校を辞めて、

実家の田舎で養生する」

 

と言って、

それきり来なくなった。

 

何度か手紙が来たが、

 

『ポルターガイスト現象は

実家でも起こる』

 

と書いてあった。

 

その後、

 

音信不通になってわずか半年で、

先生は自殺してしまった。

 

自殺した場所は、

勤務していた中学校。

 

都会で教師になることに憧れて

夢が叶ったのに、

 

田舎に帰ったのがさらに

追い詰めてしまったのだろうか?

 

と俺は想像したが、

時既に遅し。

 

自殺の一報を聞いた親父は、

自分の無力さに、

 

朝の懺悔を昼までしていた。

 

(終)

シリーズ続編→殺してくれないか!

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