呪いの部屋 1/2

・「みえるひと」な女友達Aの言では、

 Bの身体を出入りしている何か普通の霊と

 違うものがいる。

 (寄生虫?居候?みたいな状態らしい)

 

・B本人は気づいてないが、

 霊的なものは大抵それを避けるから、

 Bは心霊体験出来ない。

 

・とりあえず当時のAが知る限り、

 ソレはBを守っていた。

 

・でもAが感じる気配では、

 とても善意の守護ではない。

 っていうか悪い感じらしい。

 

・強力な霊とBのナニかが戦うときには、

 B当人は爆睡するっぽい。(Aの推測)

 

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 

 

何でも、Aが、もう1人学生時代の友人

(Fとします)に誘われて、

二人でB宅を訪問して来たそうです。

 

「何か」が今もいるのか、そして何より

Bの子供は普通なのかどうかが知りたかったと。

 

最も、帰って来た後の話を聞くと、

「・・・行くんじゃなかった。・・・」

と言ってましたが。

 

Aによると、

Bは郊外のやや長閑な所に住んでいて、

喜んで迎えてくれたそうです。

 

休日だったので、B夫と子供も居て

挨拶したと言っていました。

 

そして結論から言って、

やっぱり「何か」はBの中に居たそうです。

 

・・・しかも、

A曰く「育ってた」と。

 

大きくなってたと言うか強くなってたと言うか、

ハッキリしてきてたと言うか。

 

A「やっぱり形とか顔とか、

そういう輪郭は見えないんだけどね。

 

霧だとしたら『濃くなってた』、

人影だとしたら『立体的になってた』

って感じで。

 

気配も強くなってて、

撒き散らす匂いっていうか

放射能みたいなものが増えてた感じで、

正直ぞっとした」

 

また、AとFが最寄り駅に降りた時から、

街そのものに酷く嫌な感じが漂ってたそうです。

 

「みえるひと」でないFさえも、

落ち着かない様子で、

 

F「・・・何だか変わった感じするとこだね。

子供が多いわりに静かだからかな?

少し早いけど、お店入るよりBの家行かない?」

 

と言うほどだったと。

 

Aは、Bの家に向かう間の短い道すがらに、

霊的に酷く悪い状態のものを、

驚くほど大量に見たそうです。

 

酷い死に方をして浮かばれないんだ、

と一目で分かるのとか、

 

性質の良くない動物霊とかが、

もうウヨウヨしていたと。

 

正味の霊だけじゃなく、

怨念じみた空気の塊みたいなものとか、

物凄く古そうな嫌な気配とか、

 

得体の知れないモノが寄って来たりして、

本気で怖かったそうです。

 

A「街が邪念にまみれてるみたいで怖かった。

一人だったら引き返してたと思う。

 

でもFに、霊の話とかして

変だと思われたくなかったし、

 

もう後ろに憑いて来ちゃってるのも

居たみたいだったから。

 

Bの家に行けば何とかなる、

と思って、そのまま行った」

 

それで急いでB宅に着くと、その中に

相変わらず何も近寄れないらしく、

 

B宅内はBの背負ってる『何か』の気配が

充満してる他は綺麗なもので、

むしろホッとしたそうです。

 

A「B夫もBの赤ちゃんも普通だったよ。

 

ただ、そっち系について、

物凄く感受性がない人だった。

 

元から良いものも悪いものも全然感じなくて、

だからどっちの影響も受けなくて、

 

一生『こっち』の現実の世界だけと

関わって生きる人が、たまに居るんだよね。

 

Bと一緒に暮らすなら、

そうでないとダメだと思う。

 

B夫も赤ちゃんも、

守護霊が見えなかったから。

 

守護霊もあの家に居られなくて、

いなくなったんじゃないのかな」

 

・・・守護霊いないって、

大丈夫なんだろうか。

 

2人がBと居ない時は、

守護霊が戻って来てるのか、

とAに訊いてみましたが、

そこは分からんとのことでした。

 

何はともあれ、久しぶりに会ったんで

互いに近況報告したら、Bの趣味と言うか、

怪談好きも健在だったそうです。

 

(続く)呪いの部屋 2/2へ

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