10年後の今でも気になって仕方ない話

食卓

 

あれから10年近くも経つのに、

未だに気になって仕方ない話。

 

中学生の時のこと。

 

俺はいつも通りに学校から帰ってから、

部屋でテレビを見ていた。

 

2時間ほど経った夜7時頃に廊下から、

 

「○○(俺)~ご飯だよ~!」

 

「まだいい」

 

(確か、好きな番組を見ていた)

 

それから15分ほど経った時、

部屋のドアを叩く音。

 

トントン

トントン

 

「○○!ご飯食べちゃいなさいよ!」

 

「まだいいって!」

 

当時、俺の隣の部屋は妹の部屋で、

その時は妹も隣の自分の部屋にいた。

 

母は妹にもご飯を食べるよう、

急かしている。

 

「××(妹)、ご飯食べないの?」

 

「あとで食べる」

 

こんなやり取りが聞こえてきた。

 

それから1時間ほど経って、

家の電話が鳴った。

 

誰も出なかったから俺が二階で出ると、

その電話が母からで、

 

『おばあちゃん家にいるから、

夜10時くらいに帰るからね』

 

「・・・はあ?

何時からばあちゃん家いるの?」

 

『昼間からずっと居るわよ』

 

「・・・?う・・うん、わかった」

 

一階に降りてみたけど真っ暗。

 

もちろん、

ご飯の用意なんてしていない。

 

妹に、

 

「さっきお母さんご飯呼びに来たよな?」

 

って聞いたら、

 

「うん」

 

だって・・・

 

妹はめちゃくちゃ怖がってたけれど、

俺は不思議と怖くなかった。

 

でも未だに気になる。

 

『誰?』

『行ったらどうなってた?』

『メニューは何だった?』

 

・・・って。

 

(終)

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