霊の存在をバカに出来なくなった体験 1/2

ドアノブ

 

私は霊の類を全く信じず、

 

テレビなどで心霊特集があれば、

いつもバカにしていた。

 

そんな私の価値観を崩壊させてくれた話です。

 

五年前に就職し、

念願の一人暮らしを始めた頃です。

 

初めての職場に人間関係、

そしてなにより住まい。

 

新しい環境に胸をときめかせておりました。

 

だが、現実は厳しかった。

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彼が体験した恐怖とは・・・

思ったよりも仕事が上手く飲み込めず、

職場での友人も皆無。

 

ただただ時計を見つめながら、

時が過ぎるのを待つ日々。

 

荒んでいく生活と共に、

 

こざっぱりと整頓されていたアパートも

徐々に荒れ果てていきました。

 

今にして思えば、

軽く病んでいたのかも知れません。

 

ある朝、起き上がると、

もう時計は10時を指していました。

 

それを見た瞬間、

自分の中で何かが弾けました。

 

信じられないことに、

 

携帯の電源を切って

再び眠りについたのです。

 

それからは会社にも行かず、

携帯の電源を切りっぱなし。

 

コンビニでご飯を買って貪(むさぼ)り、

ゴミは床に放り投げる。

 

後はひたすら眠り続ける。

 

その時に考えていたことは『眠い』、

ただそれだけでした。

 

一週間ほど経ったでしょうか。

 

当初、あれだけワクワクした新居は、

最早ただのゴミ屋敷と化していました。

 

文字通り、

足の踏み場も無かった。

 

眠いと感じるままに、

眠り続けてきた一週間。

 

ただ、その日は違ったのです。

 

何故か「会社に行かなくては」、

という思いが頭をよぎりました。

 

ゴミにまみれてクシャクシャに

なってしまったスーツを着ると、

 

ネクタイをポケットにねじ込み、

「とにかく会社に行かねば」の一念で、

 

起床後2~3分ほどで準備を終えました。

 

部屋を出ようとドアのノブを

下に降ろしたのですが、

 

ノブが中途半端な位置で止まってしまい、

ドアが開きません。

 

「なんだこれ?」

 

そう思った直後、

妙な映像が頭に浮かびました。

 

誰かがドアの向こうで

ノブを押さえている姿です。

 

ドアのスコープを反射的に覗きました。

 

確かに何かがいる。

 

ただ、スコープの位置が低かったため、

胴体しか見えない状況でした。

 

スコープ越しにその人物を睨んだまま、

ドアを叩いて怒鳴りました。

 

すると、その人物はその場から

フッと消えてしまいました。

 

特に驚くこともせず、

とにかく会社に行かねばの一心だった私は、

 

ドアのノブをもう一度回しました。

 

今度はノブが下まで降りてくれました。

 

しかし、

やはりドアはピクリとも動きません。

 

スコープ越しに覗いてみても、

誰もいないのです。

 

半狂乱だった私は、

迷わず窓から出ようと考えました。

 

(部屋は二階)

 

ドアから手を離して後ろを振り向くと、

そこに人が立っていました。

 

驚いて尻餅をつき、

口をぽかんと開けて侵入者を眺める私。

 

なんとその人物は、

そんな私を指差して笑い始めたのです。

 

徐々に冷静になってきた私は、

考えを巡らせました。

 

霊なんてハナから信じていない私が

出した結論は、

 

「ああ、これは会社の嫌がらせか」

 

というものでした。

 

なにせその人物は、

 

黒のスーツに白いワイシャツ、

そしてネクタイという、

 

典型的なサラリーマンの風貌だったのです。

 

冷静さを取り戻すと共に、

その人物の笑い方が気になりました。

 

爆笑を無理に抑えているような、

なんとも不気味で不愉快な笑い方です。

 

何か変だな、と違和感を感じたのと、

それに気づいたのはほぼ同時でした。

 

笑うたびにその人物は、

 

テレビのノイズが入ったかのように

ブレていたのです。

 

さすがの私も全力で絶叫しました。

 

その間にも段々と、

その人物のブレは酷くなっていき、

 

サラリーマンの原型を留めないまでに

なっていました。

 

「とうとう私の頭は壊れてしまった」

 

その時は本当にそう思いました。

 

諦めたようにただ呆ける私をよそに、

 

もはや人物と呼べなくなったそれは

尚も横にブレ続け、

 

やがて一枚の白い板になりました。

 

「もう死んで楽になろう・・・」

そんな考えが頭によぎった時、

 

その白い板の中央には、

小さな文字が浮かびました。

 

本能的にその文字を読もうと、

白い板に近づきました。

 

そこには平仮名で『でんわ』

と書いてありました。

 

首を傾げると同時に、

携帯の着信音が鳴りました。

 

(続く)霊の存在をバカに出来なくなった体験 2/2

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