ドライブの果てに迷い込んだ村で

田舎

 

彼女に振られた腹いせに、一人で山の方までドライブしていた。

 

行き先なんてどうでも良くて、「ただ道を走っている」という、目的なんて特にないドライブ。

 

そのうち、とある村に入っている事に気づいた。

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気が付いたら知らない人の家の・・・

「随分と田舎に来たな。そろそろ休憩するか」と思い、自販機で適当な飲みものを買って近くの小さな神社で一服することにした。

 

田舎の空気を存分に味わいながら、「俺は何やってんだろうな・・・」と、色々考えていた。

 

そしたら、後ろから人の気配がする。

 

振り返ってみると、いかにもジブリの作品に出てきそうな、丸坊主で田舎と思わせる格好をした少年がいた。

 

日はまだ落ちきっていなかったが、さすがに夜の19時30分だし、子供をこんな時間に遊ばせるわけにいかないなと思って、「おーい、何やってんだー?」と声をかけてみた。

 

すると、その男の子はニコっとした。

 

可愛い笑顔だな~なんて思っていたら、その子が「付いてきて!」と言って、神社の裏の獣道を走って行ってしまった。

 

俺も昔こういう遊びが好きだったから、ワクワクしながら付いて行った。

 

歩き始めてからの記憶はある。

 

狭い道を突き抜けて、躓(つまづ)いて転んで、幼い時に戻ったようなな感覚になっていた。

 

だが、気が付いたら知らない人の家のトイレを使っていた。

 

しかも真っ裸。

 

慌てて服を着て扉を開けると、家の主であろう、じいさんとばあさんが心配そうな顔で俺を見て、「大丈夫かい?」なんて聞いてくるから事情を説明してもらった。

 

なんでも、俺がいきなり裏の林の中から現れて、虚ろな目で服を脱ぎ始め、そのままトイレに直行したそうだ。

 

その挙動不審加減から、只事ではないと悟ったじいさんが警察沙汰にはしなかったのだが、俺がトイレに入ったまま1時間ぐらい出て来ないから心配していたんだそうだ。

 

そうして俺が覚えている限りの事を話すと、「あんた、狐に化かされたんだよ。ここの神様はイタズラ好きだが、人を恨むようなことはしないから安心しなさい」と。

 

その後、念のために神社まで行ってお参りをして帰った。

 

ばあさんの作ってくれたタケノコご飯、また食べに行くついでに顔を見に行きたいのだが、なぜかその村に行く道を思い出せない・・・。

 

(終)

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