炊飯器に眠る少女
ある町で、一人の少女が
行方不明になったそうです。
町中総出で探し回り、
少女はすぐ見つかりました。
頭と両手首のない死体で。
切り取られた体の部分も見つからず、
犯人も分からずじまい、
迷宮入りかと思われた頃。
少女の家の隣の、
一人暮らしのおばあさんが
亡くなりました。(老衰?)
このおばあさんは殺された少女とも、
とても親しくしていたそうです。
遠い親戚たちが、
おばあさんの荷物の整理などを始め、
押入れに大事にしまってあった
炊飯器を見つけた。
ぱかっと蓋を開けてみたところ、
そこには殺された少女の白骨化した
頭と両手首が。
疑問1、
おばあさんには、
孫のように可愛がっていた少女を
殺す理由は見付からない。
疑問2、
少女が行方不明になり、
殺されて発見された時のおばあさんの行動に、
不自然な点がない。
尚且つ、
一連の作業が、
当時のおばあさんの体力では、
かなり無理がありそうだった。
少女を殺す
↓
首と手首を切る取る
↓
それを誰にも見咎められないように、
自宅に持ち帰る
↓
炊飯器に保存
ちなみに、それ以降も
少女の家族との付き合いにおいて、
特におばあさんに変わった様子は
なかったそうです。
何があったのだ、おばあさん。
殺したのは貴女か?
魔が差したのか?
事件の場所は、東京近郊だそうです。
(終)