警察署に持ち込まれた一枚の写真
これは、警察官をしていた友人の体験談。
ある日、男性が警察署に一枚の写真を持って来たそうな。
写真には、子供が川で遊んでいる様子が写っていた。
男性は写真を指差し、「ここ!ここに人の顔が写ってるんですよ」と興奮気味に言った。
見ると、川の中に白い人間の顔が写った、よくある心霊写真のような感じだった。
そこには紛れもなく・・・
心霊写真を警察署に持ち込むなよと、内心は鼻で笑ってしまった友人だが、男性はひどく怯えた様子だったので話の続きを聞くことにした。
この写真は数週間ほど前に近所の川で遊んでいる息子を撮影したもので、白い顔は現像してから気づいたのだという。
男性の対応をした友人や他の警察官たちは、よくあるおかしな相談だと思い、川のゴミが顔に見えただけかもしれませんよね、と男性を落ち着かせた。
しかし男性は、「ですよね。私もそう思ったんです。でも今日、川を見に行ったらまだ顔があるんですよ」と言ったのだ。
まだあるってどういうことだ?と思って詳しく聞くと、本当に川に人が沈んでいたと言う。
友人ら警察官が男性と一緒に現場を見に行くと、そこには紛れもなく『人の死体』があった。
検死の結果、死体は数年前のもので、誰かに川に捨てられたが、水温や水質によって土左衛門にならずに死蝋になっていたという。※土左衛門(どざえもん)とは、ふくれあがった水死体。死蝋(しろう)とは、腐敗を免れた死体。
ちなみに、「どこの川でのことなの?」と友人に聞いたが、首都圏としか教えてくれなかった。
余談だが、アメリカで以前、「グーグルマップを見ていたら、家の近所の池の中に車が見えて、それが20年前に池の中に沈んだ車で、車内から行方不明になった男性の白骨遺体が見つかった」というニュースが2019年9月頃にあった。
今後はグーグルマップやドローン撮影などによって、気付かなかったものも見えてくるかもしれない。
(終)