人によって色の見え方が違う!?
これは、視覚にまつわる少し不思議な体験話。
僕は小学生の頃、不思議なスーパーボールを持っていた。
それは駄菓子屋のスーパーボールくじで買った、何の変哲もないオレンジ色のボール。
大きさは直径4センチと小さい部類だったが、淡いオレンジの色が気に入って、いつも指先で手遊びしていた。
不思議なことは、友人の一言から始まった。
「今日はあの青のボール持ってないの?」
「ん?青?オレンジのボールならあるよ」
そう言って、僕はポケットからボールを取り出す。
「オレンジ?これ、青じゃん」
「はぁ?何言ってるの?」
僕は最初、友人がわざと冗談を言ってるのかと思った。
・・・なので、通りがかった他の友人を呼び止めて聞いてみた。
「このボール、何色に見える?」
「青」
「ほらぁ~」
この時点で僕は、色盲という覚えたての単語が頭をよぎった。
でもどうしても納得いかなくて、また別の友人に聞いてみた。
「このボール、何色に見える?」
「オレンジ」
「だよね!」
「はぁ?」
その後、最初に話しかけた友人と一緒に、クラスのほぼ全員にボールの色を聞いてまわった。
すると、オレンジと青が大体半分づつくらいに分かれた。
さらには職員室まで行き、担任と通りがかった美術の先生にまで聞いた。
どっちがどっちだったか忘れたが、先生たちの答えも分かれていた。
そんな不思議なスーパーボール、実家へ戻った時に探してみたが見つからなかった。
※参考
数年前に世界中で話題になった、人によってドレスの色の見え方が違う問題(※リンク先は検索結果)
(終)