赤ん坊に憑いたよくないもの 1/2

自分は霊感0。霊体験も0。

 

だから怖い怖いと言いながら、

洒落怖を見てしまうのさね。

 

何年か前、当時大学生の親友のAから、

奇妙な頼まれ事があった。

 

そう・・・、ちょうどこんな蒸す

季節のこと。 (7月投稿)

 

「母方の実家に一緒に行ってくれ」

 

「ボク・・・男の子だよ・・・本当にいいの?」

 

なんでも、去年20歳になる時、

母親に連れて行かれた実家に

どうしても今年も行きたいとの事。

 

ところが、母親は用事があって外せず、

かといって一人も嫌だというので、

 

高校生の頃からの付き合いだった自分に、

お鉢が回ってきたのだ。

 

「お前も変わってるよな。

母方の実家に友達連れて行くかね」

 

「まぁ他にいないっつーか・・・

全員断られたから」

 

そりゃそうだ。

 

Aの母方の実家ってのは、

とある山間のちっさい村で、

ドがつく田舎だった。

 

でも、電気水道にネットまで

通ってるんだけどさ。

 

列車に揺られて10時間とか

そういうレベル(大半が待ち時間だけど)

だったので、

 

手持ち無沙汰ということもあって、ぽつぽつと、

去年あったという話をしてくれた。

 

去年、Aは20歳になる時に、

必ずその村に来るようにと、

 

かたくかたくかた~~~く

母親に言われていて、

 

心底嫌々付いて行ったんだそうだ。

 

自分も見て来たけど、

本当にド田舎。

 

娯楽施設なんてありゃしない。

 

まぁそれでも結構な家柄の母親の手前、

成人した息子をお披露目に・・・

 

とかそういう話なんだろなと、

連れられて村に来たんだそうだ。

 

案の定、実家に着いても

することなんかない。

 

漫画なんてあるわけない。

ゲーセンもなければPS2も置いてない。

 

コンビニも山2つ越えた所に

あるとかないとか、そういう世界。

 

その割に来客もないし、

(祖父母に挨拶したくらい)

 

俺何しに来たんだ?

っていう感想だったそうな。

 

さすがにゴロゴロし飽きたのか、

家を出てお店のある辺りまで

散歩して行ったんだと。

 

そこで、それは起きた。

 

駄菓子屋みたいな所に入って、

声をかけたら、

 

「もうウチは閉めるよ!帰って!」

 

と追い出され、

 

自販機もないし、

何か飲むものをと思っても

売ってくれなかった。

 

よそ者嫌いにしたって程があるだろと、

さすがにカチンときたA。

 

店先にジュース出してたオバチャンに

食ってかかったそうだ。

 

「なんなんすかここ!

なんで売ってくれないんです?

俺なんかしたっつーんですか!」

 

と怒鳴りつけると、

 

そのオバチャンは目を合わせないどころか、

顔をこっちに向けようともしない。

 

「ちょっと!」

 

と声を荒げたところ、

いきなり、

 

「ぎゃぁあああ~~!!助けて~~~~!!

○△やぁ~~~!!おとうさ~~~ん!!」

 

と、もの凄い声で叫び出したという。

 

すると、店の奥から木の棒

(枝じゃなくて棍棒みたいだったらしい)

を手にした白髪のおっさんが、

飛び出して来た。

 

それも、威嚇とかじゃなくて、

思いっきり振り下ろしてくる。

 

「○△!いねや!きなや!」

 

とかそんな感じの方言で

Aを追い払う・・・

 

というか、それこそ命も狙わんばかり

だったそうで、

 

騒ぎを聞きつけた周囲の住人も、

遠巻きにAを囲もうとしていたらしい。

 

後はもう必死で山道を駆け上り、

なんで?なんかしたんか俺?

 

と自問を繰り返しながら、

家に逃げ込んだそうだ。

 

「母さん!なんなんここ!

マジヤバイって!マジで!」

 

と、来客中にも関わらず、

母親に詰め寄ったA。

 

ところが、Aのお母さんは何も言わずに

下を向いてしまったらしい。

 

「おー。大きなったなあ、

お寺さん覚えとるか?」

 

と、母親の向かいに座っていた住職が

声をかけてきた。

 

たぶん、自分が小さい頃に

挨拶した人なんだろうなと、

 

記憶にないので、ああ、はい、

とかそんな返事をして、

 

Aは改めて母親に今あったことを

説明し出した。

 

すると住職は、

 

「覚えとらんか。覚えとらんのか。そうか・・・。

覚えとらんそうや、どうするや」

 

と、Aの母親に尋ねた。

 

母親は困りきった表情で、

返事が出来なかったそうだ。

 

少しの間、沈黙があった後、

住職が口を開いて言った。

 

「ワシが(話を)しよし」

 

話はさかのぼって、

Aが生まれてすぐの頃。

 

母親の産後の休養もかねて

実家でのんびりしつつ、

 

Aを自然の中で育てたいという両親の希望で、

Aと母親は村に戻って来たそうだ。

 

父親は単身赴任。

 

その周辺では、

いいとこの家だったそうで、

 

毎日ひっきりなしにAを見に来る人で、

ちっとものんびり出来なかったとか。

 

それでも、Aの母方の祖父母は

娘自慢に孫自慢で、

 

近隣にふれて回るような

喜びようだったそうな。

 

そうしたある日、高名なお坊さん

(前述の住職のお師匠さんです。

便宜上お師匠さんとします)が、

 

Aの祖父母と付き合いがあったので、

孫の顔を拝みに来たという。

 

母親がAを抱っこしたまま、

お師匠さんに顔を見せてやろうとした時、

 

「○△××□○□!」

 

と、誰かがお師匠さんを

口汚く罵ったんだそうだ。

 

Aの母親は、まさか、

両腕の中にいる赤ちゃんが言ったとは

思わなかったんだろう。

 

なおも罵声は止まない。

 

途端にお師匠さんが仁王様のような

形相に変わっていき、

 

この辺で罵声の主が赤ちゃんだと、

周囲の人も気がついたという。

 

(続く)赤ん坊に憑いたよくないもの 2/2へ

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