代々神社を管理する分家での霊騒動 1/2

神社の祠

 

うちの家族は、

かなりの田舎に住んでいる。

 

代々神社をやっているのだが、

 

(うちのは小さく、本家が大きい)

 

俺と妹は小さい頃から

跡を継ぐ気なんてさらさら無く、

 

兄と姉が神社についての勉強

みたいなのを時々していた。

 

だから俺は自分の家の神社が

どんな神様を祀っているとか、

 

全然知らないわけ。

 

そんな俺と妹と姉ちゃんが、

家で留守番していた時のこと。

 

俺の家は古くて、

便所が母屋と離れたところにある。

 

ぼっとんというか、

気持ち悪くて、

 

妹は極度の怖がりなので、

いつも俺がついて行ってた。

 

神社の裏に便所はあって、

その奥は森みたいになっている。

 

祠などがぽつんと建っていて、

あまり近づくなと言われていた。

 

妹が夜中に起きて来て、

 

「お願い。トイレついて来て」

 

と言われたもんだから、

目を擦りながらついて行った。

 

妹がトイレに入っている時、

 

なにやら森の奥の方から

音が聞こえてきた。

 

カーンみたいな、コーンみたいな、

鉄と鉄がぶつかり合うような音。

 

妹がトイレから出て来てから、

音のする方へ一緒に行ってみることにした。

 

「やめとこ、ねえ、怖いってば」

 

とかブツブツ言っているけれど、

俺は気にせず行った。

 

元々、妹にはちょっと霊感があるから、

何か感じていたのかも知れない。

 

音のする方にだんだん近づいていくと、

人間がいることに気付いた。

 

でも、

そいつの風貌が恐ろしいの。

 

顔に赤っぽい色を塗っていて、

目なんかは大きく見開いて。

 

するとその女が、

 

『オマエタチ●●●●●!!』

 

と叫んでは、

石を投げながら追いかけて来た。

 

妹も俺も、

訳も分からず半泣き状態。

 

無我夢中で逃げた。

 

そこに姉ちゃんが来て、

 

「よくも!帰れ!!」

 

みたいなことを言い、

 

「カルヅゲタマが知ると!」

 

と、その後に叫んだ。

 

(あまり聞き取れなかった)

 

女は森の奥へ逃げていった。

 

姉ちゃんが来なかったら

どうなっていたんだろ・・・

 

「姉ちゃん、ありがとう。

何だろ・・・あいつ」

 

俺がそう言ったら、

傍で妹がしゃくりあげている。

 

姉ちゃんは、

 

「さつき(妹)を部屋に連れていって。

あとで話すから」

 

と言った。

 

姉ちゃんはちょっと青ざめていた。

 

俺と妹はそれ以上に青ざめていたけど。

 

妹が布団に入って、

 

その部屋で姉ちゃんは

俺と妹に話してくれた。

 

「さつき、見たんだね。

アキ(俺)は?」

 

あの女のことかと思ったけど、

どうやら違うらしい。

 

(家族の名前は俺含めて仮名)

 

「まさかあんなのがまだいるなんて。

 

さつき、詳しく言うと

どんな感じだった?」

 

「うん、初めて見たから

詳しくは分からないけど、

 

女の子だった。

 

髪がすごく長くて、

女の髪にぶら下がってた」

 

妹と姉ちゃんが何やら、

そのようなことを話している。

 

あの時はたしかに、

女の子なんて居なかった。

 

髪の毛は女も長かったけど、

 

人間がぶら下がるほどの

長さでもなかった。

 

・・・というか、

ぶら下がれるの?人間が。

 

「アキは見えなかったんだよね?」

 

うんって答えると、

姉ちゃんは話し始めた。

 

なにやら俺の家の神社は昔、

呪いの方の御祓いなどもしていたらしく、

 

あの祠に居るのは、

 

その昔、地方一帯に呪いをかけていた

神様らしい。

 

(俺たちは「ババさん」とか

「ベベさん」とか呼んでいた)

 

その影響かも知れないが、

 

俺の家の神社の裏では時々、

呪いの儀式が行われていたらしい。

 

本来ならば他人に気付かれては

いけないものらしく、

 

物音は立てずに行われていたので

俺らは気付かなかったらしい。

 

俺の家の神社でやると、

 

跳ね返った呪いが

祠で受理されるのだという。

 

今回は一番オーソドックスな

『丑の刻参り』ではないだろうか。

 

俺の推測だから分からないけれど、

たぶん本格的なものだろう。

 

姉ちゃんはそのあとも色々と語った。

 

今回のあの少女は、

ここの神社に居た霊ではなく、

 

外から入り込んだものであろう、

ということ。

 

こっちの地方の霊ではないらしい。

 

そして恐らく姉ちゃんでは力が足りず、

兄ちゃんか母ちゃんでないとダメらしい。

 

あの女は最近うちの神社に、

 

昼間決まった時間に

御参りに来ていたらしく、

 

その時の服装は決まって、

赤いワンピースだった。

 

まさか丑の刻参りをするとは、

兄ちゃんでも思わなかったらしい。

 

「詳しいことは私の口からは

全部言えないから、

 

明日、両親と兄ちゃんが

帰って来てからにしようか」

 

そこで話は終わった。

 

たぶんさっきのあの森では、

続きが行われていただろう。

 

俺がトイレを我慢出来なくて、

 

あとでコソコソもう一回行った時も

音がしていたから・・・

 

両親と兄ちゃんが帰って来てからは、

神社で本格的な話し合いが始まった。

 

(続く)代々神社を管理する分家での霊騒動 2/2

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