深夜、車で帰宅中に起こった怪奇現象
1年前の夏の話です。
その頃は残業続きで、
毎日の帰りが深夜になっていた。
その日は2時過ぎになってしまい、
眠い目をこすりながら車で帰宅していると、
ゾワゾワと鳥肌が立ちました。
ふと前の方を見ると、
子供二人が手を繋いで歩いています。
深夜なので嫌なものを感じ、
スピードを上げて走り抜けました。
振り返らなかったのですが、
なぜか『ニヤリ』と笑った感じがしました。
次の日以降、
ドアや窓の隙間から、
視線を感じるようになりました。
きっちり締めたはずなのに、
視線を感じて振り向くと、
1~2cmほどドアや窓が開いている。
そんな日が2日続きました。
そして3日目の晩、
また残業で遅くなり、
この前と同じ時間帯に帰宅しました。
車で走行中、
リアガラスを『コンコン』と
叩く音がするのです。
もう、怖くて怖くて仕方ありません。
でもこのままでもいられない。
勇気を出して、
バックミラーを見ました。
何も映っていません。
暗闇だけです。
フゥと息を吐いて振り返ると、
子供の手のひらが4つ(二人分)、
リアガラスに張り付いていました。
気がつくと、
病院のベッドの上でした。
僕は事故を起こしていました。
両親に事故直前までの話をすると、
疑わずに信じている様子なので、
「なんで信じられるの?」
と尋ねました。
すると両親は教えてくれました。
車のリアガラスが手のひらの形に4ヵ所、
綺麗に割れていたそうです。
警察も凄くびっくりしていたそうで・・・
(終)