隠岐のコトリバコ 4/8

次に、Mの話。

 

S父がJに、

「お話いただけますか?」

と言うと、

 

俺とKが居ることで、

話していいものか悩んでいた。

(部外者ですもんね)

 

と、このあたりで、

「先に話させてもらっていいですか?」

そういってMが話し始めました。

 

M「Jさん・・・本来、あの箱は

今あなたの家にあるはずでは?

 

今の時代、呪いと言っても

大概はホラ話と思われるかもしれないが、

この箱については別。

 

俺は祖父、父から何度も聞かされてたし、

実際、祖父と父があれを処理するのを

何度か見てきた。 

 

箱の話をするときの二人は

真剣そのものだった。

管理簿もちゃんとある。

 

それに事故とはいえ、

箱でここの人が死んだことも

ありましたよね。

 

今回、俺が箱に関わったってことと、

父が少し不審に思うことがあるということで、

あらためて昨夜、

父と管理簿を見たんです。

 

そうしたら、今のシッポウの場所は

Jさんの家になってた。

そうなると話がおかしい。

父は『やっぱり』と言ってました。

 

俺の家の方からは接触しない

という約束ですが、

今回ばかりは話が別だろう

と思って来ました。

 

俺の父が行くと言ったのですが、

今回祓ったのは俺なので、

俺が今日ここに来ました」

 

Jさん、そしてその他一同は

黙って聞いてました。

 

MとJにしか分からない内容なので。

 

M「それでですね、Jさん。

あなたの家に箱があったのなら、

Sのお父さんが箱のことを

知らないのは仕方がないし、

なんとか納得は出来ます。

 

Sのおじいさんは

◎△(以下T家とします)さんから引き継いで、

すぐに亡くなられてますよね。

(Sのおじいさんは俺らが知り合った時、

つまり中学生の時には、

すでにお亡くなりだそうです)

 

M「管理簿では、T家⇒Sの家⇒J家の移動が

1年以内になってました。

 

Sのおじいさんが、

お父さんに伝える時間が無かったのだろうと

理解は出来るんです。

 

それに約束の年数からいって、

Sのお父さんに役回りが来ることは

もう考えにくい。

 

あなたかT家で最後になる

可能性が高いですし。

 

でも今回、箱が出てきたのはSの家だった。

これはおかしいですよね。

 

俺、家のことはあまりやってなかったので、

管理簿をまじまじと

見たことなんてなかったんですが、

昨夜父と管理簿を見て正直驚きましたよ。

 

Sの話をさっき聞くまでは、

もしかしたら何か手違いがあって、

あなたも箱のことを知らなかった

のかもしれないと考えてたのですが、

あなたは知っていますよね?

 

知っていたのに引き継いでいない。

そして、Sの家にあるのを知ってて黙っていた。

 

俺、今回のこと無事に祓えたんで、

あとは詮索されても

とぼければ済むかなって思ってたんですよ。

 

何かの手違いで、

Sの家の人みんなが知らなかっただけで、

結果オーライというか・・・

 

正直焦りまくったし、

ビビリまくったけど・・・

 

今日だって、

昨日父と管理簿見てなかったら、

ここには来てなかったと思います。

 

本来の約束なら、

俺の家からこっちに来ることは

禁止ですからね。

 

だから、今日俺が来たってことは

伏せておいて欲しい。

 

でも、そういうわけには

行かなくなったみたいです。

 

俺は怒ってますよ。

俺の父もね。

 

ただ、顔も知らない先祖の約束を

守り続けないといけないって言うのは、

相当酷な話だというのも分かります。

 

逃げ出したいって気持ちも。

俺だってそうでしたから。

 

俺だってあの日、

箱を見ただけで逃げ出したかった。

 

わずかな時間のことだったのに、

本気で逃げようかと思った。

 

アレを下手すれば十数年、

下手すれば何十年保管するなんて

どれだけ怖いのか。

 

でも、もしこういったことが

ここ全体で起きてるのだとしたら、

残りの箱の処理に関しても

問題が起きます。

 

Sはたまたま、

本当にたまたま箱に近づかなかった

っていうだけで、

 

たまたま、本当に偶然あの日、

俺と会うことになってたってだけで・・・

もしかしたらSは死んでたかもしれない。

 

そしてもしかしたら、

他の箱で被害が出ているかもしれない。

 

だから、なぜこういうことになってたのか、

話していただけませんか?

 

それと、こいつ(Kのこと)

その場に居た女です。

 

もちろん子供を産める身体です。

部外者ではないです。

被害者です。

 

それとこいつは(俺のことです)

部外者かもしれませんが、

そうでもないかもしれません。

 

こいつの名前は◎○です。

ここらじゃそうそうある苗字じゃ

ないですよね?◎○です」

 

俺はなんのことやら、

分からなかったです。

 

ただJさんが俺の方を見て、

「あぁ・・・そうかぁ・・・」って。

 

(続く)隠岐のコトリバコ 5/8へ

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