隠岐のコトリバコ 6/8

M「それと、たぶんみんな、

あの箱の中身が何かを知りたいと思う。

ここまで話したら、

もう最後まで聞いてほしい。

 

俺も全部は知らんけど、

知ってることを話す。

 

ここはもう箱終わったけん、

問題ないと思うし。

 

正直、残りの箱はあと二つ、

たぶん俺が祓わんといけんもんだけん、

俺の決意ってのもある。

 

それと、S父さんは

本来知っておかんといけん話だけん。

 

それとAは、たぶん今

話とかんとしつこいけんなぁ。(俺笑)

 

あの箱はな、子取り箱って言って、

間引かれた子供の身体を入れた箱でな、

 

作られたのは、

1860年代後半~80年代前半頃。

 

この部落は、

このあたりでも特にひどい差別、

迫害を受けた地域なんよ。

 

余りにもひどい迫害だったもんで、

間引きもかなり行われていた。

 

△▼(地域名)の管轄にあったんだが、

特に△▼からの直接の迫害が

ひどかったらしい。

 

働き手が欲しいから子供は作るが、

まともな給料がなく生活が苦しいから、

子供を間引くと・・・

 

これは分かるよな?

 

1860年代後半かな?

隠岐の島で反乱があったのはしっちょるか?

 

その反乱は1年ほどで

平定されたらしいんだけど、

そのときの反乱を起こした側の一人が、

この部落に逃れて来た。

 

島帰りってやつだな・・・

 

反乱の理由とかは学校で少し習ったろ?

隠岐がすごい裕福な土地だったってこととかも。

まぁ、それはいいや。

 

その島帰りの人間、

名前がな・・・◎○って言うんだよ。

(俺の苗字と同じでした。

なんだか訳わかんね・・・

◎○⇒以下AAとします)

 

AAは反乱が平定されて、

こっちに連れて来られた時に、

隙を見て逃げ出して来たそうだ。

 

話によると、だけどな。

この部落まで逃げて来たと。

 

部落の人らは、

余計な厄介ごとを抱えると

さらに迫害を受けると思って、

AAを殺そうとしたんだって。

 

AAが『命を助けてくれたら、

お前たちに武器をやる』

というようなことを言ったそうだ。

 

その武器って言うのがな、小箱だ。

小箱の作り方。

 

部落の人は、

その武器がどのようなものかを聞き、

相談した結果、

条件を飲むことにしたんだ。

 

AAはもう一つ条件を出してきた。

 

武器(小箱)の作り方を教えるが、

最初に作る箱は

自分に譲って欲しいということ。

 

それが飲めるなら教える。

どうしてもダメなら殺せと。

 

部落の人はそれを飲んだ。

そしてAAは箱の作り方を教えた。

 

『作り方を聞いてからやめてもいい。

そして殺してくれてもいい』

 

とも、AAは言ったそうだよ。

 

それだけ禍々しいものだけん、

この小箱ってのは。

 

AAも思うところがあったのかもな。

 

ただ、『やり遂げたら自分も命を絶つが、

それでもやらなければならないことがある』

そうAAは言ってたそうだ」

 

箱の作り方・・・

全部載せるとさすがにやばそうなので、

いくつか省きますね。

 

M「それでその方法がな、最初に、

複雑に木の組み合わさった木箱を作ること。

これは、ちょっとやそっとじゃ木箱を

開けられないようにするための細工らしい。

 

これが一番難しい作業らしい。

お前らもちょっと見ただろ?

あのパズルみたいな箱。

アレを作るんだ。

 

次に、その木箱の中を、

雌の畜生の血で満たして、

1週間待つ。

 

そして、

血が乾ききらないうちに蓋をする。

 

次に、中身を作るんだが、

これが子取り箱の由来だと思う。

 

想像通りだと思うが、

間引いた子供の体の一部を入れるんだ。

 

生まれた直後の子は、

臍の緒と人差し指の先。

第一間接くらいまでの。

そしてハラワタから絞った血を。

 

7つまでの子は、人差し指の先と、

その子のハラワタから絞った血を。

 

10までの子は、人差し指の先を。

 

そして蓋をする。

 

閉じ込めた子供の数、

歳の数で箱の名前が変わる。

 

一人でイッポウ、

二人でニホウ、

三人でサンポウ、

四人でシッポウ、

五人でゴホウ、

六人でロッポウ、

七人でチッポウ。

 

『それ以上は絶対にダメだ』と、

AAは念を押したそうだ。

 

そして、それぞれの箱に、

目印として印をつける。

 

イッポウは△、

ニホウは■といった具合に。

 

ただ、自分が持っていく箱のハッカイだけは、

7つまでの子を八人くれと。

 

そしてハッカイとは別に、

女1人と子供を1人くれと。

 

『ハッカイは、最初の1個以外は

決して作るな』とも言ったそうだ。

 

普通、そんな話まで聞いて、

実行なんか出来ないよな。

 

そんな胡散臭い人間の話。

ましてや、そんな最悪の話。

 

いくら生活苦しくても、

自分の子供を殺すのでさえ

耐え切れない辛さなのに、

 

さらに殺した子供の死体に

そんな仕打ち・・・

 

でもな、

ここの先祖はそれを飲んだんだ。

やったんだよ。

 

どういった動機や心境だったのか

全部はわからないけど、

それだけものすごい迫害だったんだろうね。

 

子供を犠牲にしても、

武器を手にしないといけないほどに、

すごい・・・

 

そして、最初の小箱を作ったんだと。

 

各家、相談に相談を重ねて、

どの子を殺すかっていう最悪の相談。

そして実行されたんだ。

 

そして・・・ハッカイが出来上がった。

 

AAは、この箱がどれほどのもので、

どういう効果なのかを説明した。

要望にあった子供と女を使ってね。

 

その子供と女の名前は、

□■と$*(伏せます)

 

そして、犠牲になった8人の子供の名前は、

____(伏せます)。聞いたことあるだろ?」

(俺らは知ってる名前です。

でもいえません。ほんとにごめんなさい)

 

(続く)隠岐のコトリバコ 7/8へ

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