この子が呼んだに決まってる

ハムスター

 

これは、ペットにまつわる少し不思議な体験をした話です。

 

私は今、留学している関係でアメリカに住んでいるのですが、実家にペットとして飼っていたジャンガリアンハムスターを残してきました。

 

留学することが決まった時にはもうハム子がうちに来て2年近く経っていたので、「里帰りする年末までもってくれたらいいけど、ちょっと無理かな・・・」と思いながら、出発の日にヒマワリの種をあげながら頭を撫でました。

 

家族全員で可愛がり、すでに家族の一員になっていた子でした。

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この子は立派な家族の一員

アメリカに来てからも、母が毎週のようにハム子の様子をメールで送ってくれ、それを見ながら私は頬を緩ませたりして安心していました。

 

ちなみに、私はアメリカに留学し、姉は社会人で一人暮らしなので、母は子供が二人とも家を出たためハム子を自分の子のように可愛がっていました。

 

しかし先月に入ってから、『昨日、獣医に行きました』、『食欲が落ちてきたみたい』と、あまり嬉しくないメールが増えるようになりました。

 

私は「そろそろ寿命なのかなぁ」と漠然と思うも、アメリカの大学特有の莫大な量の宿題やレポート書きに追われ、ハム子を思い出したり実家に電話する回数も自然に減っていました。

 

ところが先日、どうしても自分の証明写真が必要な用事があり、実家にパスポート作成時の残りが無いか、二ヶ月振りくらいに電話をしたのです。

 

すると、母が電話口に出たのはいいが、なぜか涙声。

 

夫婦喧嘩でもしたの?と思ったが、うちの両親に限ってそれはあり得ず、落ち着かせてよく話を聞いてみました。

 

母いわく、数分前に夕飯を食べ終え、ふとハム子のケージに行き「ご飯だよ♪」と呼びかけても起きてくれないの・・・・と。

 

しばらく私が言葉を無くして黙り込んでいると、受話器越しに休みでも滅多に帰って来ない姉の「ただいま~」という声が聞こえました。

 

電話を姉に代わってもらい、急に帰って来た訳を聞いてみると、「なんとなく今日は帰らないといけない気がして帰って来た」だそうな。

 

おかしな偶然もあるもんだねぇ~と話していたら、横から母が「バカ、偶然じゃないよ。この子が呼んだに決まってる。この子は立派な家族の一員。だから家族全員に見送って欲しかったんだよ。うちらが家族と思ってたように、この子も思ってくれてた証拠じゃない」と言われて、初めて目頭が熱くなるのを感じました。

 

確かに私が電話をしたのは二ヶ月振りだったし、姉が実家に帰って来たのもただの気まぐれ。

 

偶然にしては出来すぎているので、母が言ったことは正しいのかもしれません。

 

あんな小さな体なのに、最後の時まで一生懸命に生きたんだろうなぁ。

 

ハム子は『遊ぶ・食べる・寝る』という三つの生活パターンで、たった二年半の本当に短い付き合いだったが、うちら家族に数え切れないくらいの思い出と安らぎをくれました。

 

ちゃんと天国に行ってお友達と仲良く暮らしているといいのですが、ずっと単独飼育だったので自分を人間だと勘違いしてそうで・・・(苦笑)。

 

飼っていたハム子の死に際に家族が呼び寄せられたなんて、超常現象を頭から信じない私には充分ショッキングな出来事でした。

 

(終)

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