マンションのゴミ捨て場で躓いたもの

当時、俺は友達のAとBと三人で、

雑誌類のゴミの日にゴミ捨て場へ行き、

エロ雑誌を見つけては持ち帰るという、

馬鹿なことをしていた。

 

雑誌を漁る場所はいつも決まっていて、

近所のマンションのゴミ捨て場だった。

 

そのマンションのゴミ捨て場は、

カラスの被害を避けるためか、

頑丈な建物の中にあり、

ゴミの日じゃない日には

鍵が掛けてあった。

 

中はとても広く、

正面に左右スライドさせて開ける

大きなドアが二つ、

そして横に小さなドアが一つあった。

 

その日、俺たちは

いつもの様に塾の帰り、

マンションのゴミ捨て場に行った。

 

暗い部屋の中、

いそいそとエロ本を探していると、

部屋の奥に

ボォーっと人影が見えた。

 

AもBも、

その人影に気づいたらしく、

Aが「ヤバイ!管理人だよ、逃げろ!」

と叫んだ。

 

そこのマンションの管理人は、

近所でも有名な厳しいオヤジで、

捕まったら確実に説教と、

親に報告である。

 

こんな恥ずかしいことで

親に報告されてはマズイと思い、

みんな出口に向かって

猛ダッシュした。

 

後ろを見ずに走り、

建物から100メートルほど離れた

駐車場の車の陰に隠れた俺とA。

 

俺が「びっくりしたな・・」と言うと、

Aは「そうだな・・・あれ?Bは?」。

 

ハッとして建物の方を見ると、

泣きながら歩いてくるB。

 

Aが「何してんだよ!走れよ!」と、

俺は「どうした・・・何かあったの?

殴られた?」と聞くと、 

Bが「・・・ううん、走った瞬間に

躓いて転んだ・・・」とのこと。

 

ホッとして、

その日はみんな家に帰りました。

 

次の日、

そのマンションの前を通ると警察がいて、

人だかりが出来ていました。

 

何かあったのか?と、

そのマンションに住んでる友達に聞くと、

 

「ゴミ捨て場に死体があったんだよ!

凄くない!?寝袋着てたってよ!」

 

俺は血の気が引いた。

 

もしかしたらあの時、

すでに死体があったかもしれない。

 

AとBに、

このことを話すとBが、

 

「あの時、Aが管理人だって叫んだだろ?

・・・あれ、俺見たけど管理人じゃなかった。

違う男だった。

 

それで、急に出て来たから、

慌てて走ったら躓いたって言ったろ?

長細いものが入ったシートに

躓いたんだよね俺・・・。

 

何だよと思って裏返したら、

あの時、急に出てきた男が寝ててさ。

 

もう訳わかんなくて

涙出てきたんだよね・・・」

 

そのマンションには以来、

一度も行ってない。

 

(終)

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