泥棒か?幽霊か?祖父の予兆

小籠包

 

これは、亡き祖父の話。

 

数年前のお盆のこと、祖父の墓参りのために祖母宅へ、子供2人を連れて前日から遊びに行った。

 

祖母宅は、祖母と従弟の2人暮らし。

 

うちの祖母は元気な人で、外食も大好き。

 

近くにできた本格中華のお店に「次の日に食べに行こう!」と、従弟も含めて大盛り上がりしていた時だった。

 

ドスドスドス…。

 

廊下を人が足を踏み鳴らして歩く音がした。

 

家の奥側から玄関に向かって歩く音。

 

耳の遠い祖母以外、全員が襖の向こうの廊下の方を見た。

 

「泥棒!?」

 

慌てて襖を開けるが、誰も居ない。

 

廊下の向こうはガラス張りで台所がある。

 

足音が向かった玄関へ行くが、誰も居ないし、閉まっている。

 

玄関の手前の仏間にも、誰も居ない。

 

台所の前に戻ると再び、ドスドスドス…

 

台所の誰も居ない空間で、向こう側へ音がゆく。

 

「台所の屋根の上を誰かが歩いているのか?」

 

そう思い、玄関を飛び出して外から見たが、誰も居ない。

 

私が廊下や台所、外を見ている間、従弟は押入れの天袋から屋根裏も見たが、やはり誰も居ない。

 

パニックになっているうちに、ふと祖父の若い頃の話を思い出す。

 

祖父は怒ると地団駄を踏む人だった、とか。※地団駄(じだんだ)を踏む=怒りや悔しさなどの感情の昂りから、地面を激しく踏む動作をすること。

 

慌てて仏壇にお線香をあげて、「ちゃんとお墓参りしてから中華を食べに行きます」と祖父に説明。

 

その間、祖母だけがキョトンとしていたので、説明すると苦笑いをされた。

 

(終)

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