消えた白のアウディ

当時付き合っていた彼女を

家まで送って帰る途中、

 

普段の帰る道ではなく、

裏道を通って帰ることにしました。

 

その道は信号も無く、

家まで最短のルートでしたが、

 

道幅が狭いのがネックでした。

 

ただ、深夜ということもあり

大丈夫だろうと、

 

何気なくその道を選択しました。

 

途中、見通しの良い橋のある

T字路を右折するのですが、

 

ウィンカーを出して

ハンドルを切ったくらいの所で、

 

急に右前にヘッドライトが現れ、

白いアウディが突っ込んで来ました。

 

見通しの良い所だったので、

 

そんなはずは無いというのが

正直な感想でしたが、

 

時すでに遅く、

 

急ブレーキを掛け、

首を引っ込めた視界の隅には、

 

1メートル先に迫った車が・・・。

 

「ぶつかる!」

 

とっさに全身に力が入り、

目をつぶってしまいました。

 

車は、タイヤのスリップ音を残して停車し、

その後の衝撃に備えていましたが、

 

何も音は聞こえてきませんでした。

 

「ギリギリで助かったか?」

 

と思い、

相手の車を見ると、

 

そこにあるはずの車が

見当たりません。

 

道幅は狭いので、

自分の車の横を通ることは出来ません。

 

バックしたとしても見通しが良いので、

すぐに見つけることが出来るはずです。

 

川に落ちたのかもしれないと思い、

 

車から降りて見に行きましたが、

見当たりませんでした。

 

心臓がバクバクしながら家に帰り、

 

まだ起きていたオヤジに

その事を話すと、

 

「寝ぼけたんじゃないか?」

 

と笑われました。

 

1週間後、

運悪く駐禁で捕まり、

 

警察署へ出頭した時、

切符を切られながらお巡りさんに、

 

「○○橋で白い車が突然、

飛び出して来たと思ったら消えた・・・」

 

と話すと、

 

お前は寝ぼけながら運転してるのか?

みたいなことを言われ、

 

かなりムカついた。

 

すると、その横にいた

刑事っぽい人が、

 

その話・・・聞いた事あるな、

と会話に入ってきた。

 

以前、車が川に落ちたかもしれない、と

2~3回ほど通報があり、

 

出動したと言う事だった。

 

通報してきた人は、

 

自分が体験した内容と

ほぼ同じ内容で、

 

「急に車が飛び出してきて、

ぶつかったかもしれない・・・」

 

と言う、内容だったそうです。

 

そして続けて、「白のアウディだろ?」

と言われた時は、背筋が凍りました。

 

自分はその場で一度たりとも、

白のアウディなんて口にしていないのに・・・。

 

ちなみに、

 

その橋で大きな事故や

死人が出た事はないそうです。

 

(終)

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