ある日突然起った夫の異変 1/2

布団

 

事の発端は、

 

夫が風邪をひいて寝込んだ

ことから始まりました。

 

7月の終わりの土曜日、

 

夫と二人で出掛けていた

のですが、

 

夜に帰って来るなり、夫が、

 

「頭が痛い、寒い」

 

と言うので、

早く寝かせました。

 

最初に熱を計った時は

微熱だったのが、

 

3時間ほど経つと39度以上に

上がってしまいました。

 

薬を飲ませたいのですが、

 

夫は市販の風邪薬が

ダメなので、

 

保健所に電話したり

病院に電話したりして、

 

新型インフルエンザではないと

確認した後、

 

夜中に病院へ

連れて行きました。

 

幸い、

 

普通の風邪という診断

だったので、

 

薬をもらって帰り、

 

夫も薬が効いたのか、

ぐっすり眠ったようでした。

 

既に朝方だったのですが、

さすがに同じベッドでは眠れず、

 

ただちょっとホッとして、

 

リビングのソファで少し

うたた寝をしてしまいました。

 

何だか夫の呼ぶ声が

聞こえた気がして、

 

ハッと目が覚めました。

 

声は確かに寝室から

聞こえていたので、

 

急いで行ってみると、

 

夫が大きな声で歌を

歌っていました。

 

まだ熱は下がりきって

ないはずで、

 

よく眠っている感じ

なのですが、

 

何だか一生懸命に

歌っているのです。

 

その様子は、

 

何と言うか・・・

とにかく異様な感じで、

 

私はぎょっとしてその場に

立ち竦んでしまいました。

 

夫は普段から物凄く

音痴なので、

 

どんな音程で歌っているのかは

分からないのですが、

 

『すみのあに・・・とうとうと・・・

おかありを・・・すえらかす・・・』

 

と歌っているのは

分かりました。

 

他にも何か言っていましたが、

 

何だかいきなり全身がぞっと

するような感覚に包まれて、

 

(熱で頭がおかしくなった?)

 

とか思いながら、

 

思わずまだ氷がたくさん

残っている水枕を、

 

夫の頭の下から取り出すと、

 

ふっと歌うのを止めて、

 

スゥスゥと寝息をたて

始めました。

 

意味もなく

水枕の水を替えたり、

 

タオルで夫の顔を拭いたり

していたのですが、

 

特に変わった様子もなかったので、

ソファに戻って寝ました。

 

その日(日曜日)のうちに、

だいぶ熱は下がりました。

 

少し気分が良くなったらしい夫に、

 

「なんか寝込んでる時、

歌うたってたよ?

 

しかも夜中に大声だから

凄い怖かったよ(笑)

 

「え、マジで?(笑)

全然覚えてないわ。

 

何の歌?」

 

「何か知らない変な歌。

 

熱で頭おかしくなったかと

思ったよ。

 

びっくりしたわ(笑)

 

「変な歌って何?

たぶん頭は大丈夫だと思う(笑)

 

などとやり取りして、

 

その日は夫が寝ている時に

歌うこともなかったので、

 

あの時の恐怖も薄れ、

普通に過ごしました。

 

月曜日、

夫は仕事を休みました。

 

火曜日の朝、

すっかり元気になった夫は、

 

ベランダでタバコを

吸っていました。

 

私は台所で食事の支度を

していたのですが、

 

窓を開けていたので、

 

ベランダから夫の独り言が

聞こえました。

 

『・・これが・・・○○(よく聞こえなかった)

・・・ねだやしだな・・・』

 

また私はぎょっとしました。

 

「ねだやし」って、

「根絶やし?」

 

とっさに、脳内変換

してしまいました。

 

ベランダから出て来た夫に、

 

「根絶やしって今、

独り言言ってたよね?

 

何なの?」

 

と聞くと、

 

夫は心底びっくりした

顔をして、

 

「はい?

根絶やしって?」

 

と逆に聞き返されました。

 

「だって、今『根絶やしだな』

って言ってたじゃん。

 

そんな怖い言葉

使わないでよ・・・」

 

「いや、そんなこと

言ってないよ。

 

聞き間違えじゃない?

 

独りごと言った?

俺・・・?」

 

とキョトンとしているので、

それ以上追求出来ず、

 

朝食を食べた後、

それぞれ仕事に行きました。

 

それからは特に変わったことも

なかったのですが、

 

8月に入って、

 

夫の友達Aさん(男)が、

泊まりで遊びに来ました。

 

Aさんは、私と夫の

共通の知り合いで、

 

結婚後も何度も遊びに

来てくれている人です。

 

その日、

 

Aさんがウチのお風呂に

入っている時、

 

ドアが閉まっている脱衣所の前を

通りかかったのですが、

 

そこでまた心臓が止まるかと

思うほどぎょっとしました。

 

Aさんがお風呂で歌を

歌っていました。

 

『とうとうと・・・おかざりを・・・すべらかす・・・

たまずさが・・・とけぬうち・・・すみのはに・・・』

 

何?

 

何処かの地域の

わらべ歌?

 

と混乱する頭で

考えました。

 

でも、夫とAさんの実家は

県が離れているので、

 

地域繋がりではないはず。

 

なにか・・・

 

お葬式でお坊さんが歌うような

調子で読むお経のような、

 

そんな感じの歌で、

 

この間、夫が歌っていた

歌と同じだ!

 

と確信しました。

 

発音の違いはあれど、

きっと同じ歌だ!

 

と思いました。

 

またぞっとするような

感覚に包まれ、

 

膝が震えました。

 

リビングでテレビを

見ていた夫に、

 

「ねぇねぇ?!

 

Aさんが、

 

この間○○(夫)が歌ってたのと

同じの歌ってる!」

 

と言うと、夫は

 

「何の歌だよ(笑)

 

と笑いながら脱衣所のドア

のところまで来ましたが、

 

ザーッとシャワーの音が

響くだけで、

 

すでにAさんは歌って

いませんでした。

 

お風呂から出てきたAさんに、

 

「さっきお風呂で歌ってた歌、

もっかい歌って!」

 

と言うと、

 

キョトンとした顔で、

 

A「え?

俺、なんか歌ってた?」

 

と言うので、夫が、

 

「なんか、

 

俺が寝込んでた時に歌ってた

歌と同じ歌なんだって」

 

と言うと、Aさんは、

 

A「何?それ今時の歌?」

 

と本当に分からない様子

だったので、

 

私は怖くて震えました。

 

私の様子に二人はちょっと

びっくりしたのか、

 

「まぁ気にすんなよ、

酒飲もう」

 

と明るく言ってくれ、

 

とりあえず3人でお酒を飲んで、

その場は何とかやり過ごしました。

 

(続く)ある日突然起った夫の異変 2/2へ

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