嫌いなヤツを呪ってやったら
父が再婚し、
新しい母が出来たのだが、
ドラマに出てくるような
ムカつく女で・・・。
簡単に言うと、
父の前ではいい顔をし、
私の前では罵声など当然・・・
といった感じだった。
しかも超ドケチで、
空のペットボトルを歯ブラシ立てに使い、
父に「生活の知恵があっていいな」
などと誉められては喜んでいる、
バカ女だった。
その日、
父とその女が旅行だったので、
友達を呼んで泊まらせることにした。
二人とも怖い話が大好きで、
一緒に怖いサイトを見まくっていたが、
普通の心霊体験談では物足りなくなり、
呪いの方法やら自殺サイトやら、
危ない系のものを見始めた。
そこで見つけたのが、
『嫌いなヤツを不幸にする呪いの方法』
その方法というのが、
まず実行するのは夜。
ペットボトルに10円玉を入れ、
嫌いなヤツの髪の毛を入れる。
「○○、死ね!死ね!」
と強く念じながら、
ペットボトルの蓋を閉じる。
それを神社に埋めておけば
自然と呪いは起き、
呪われたヤツは不幸のドン底・・・
という内容だった。
なんか幼稚園児が考えそうな
呪いの方法だったが、
他の呪いは猫の血だの鼠の死骸だの
入手困難なものが必要だったため、
とりあえずコレやってみよう
って話になって用意した。
ちょうど歯ブラシ立てになっている
ペットボトルを使うことにし、
髪の毛は当然、
あの女のものだ。
(ベットの枕に何本か長い毛が
ついているのでそれを使った)
「本当に呪われたらどうすんの?」
と友達はちょっと心配していたが、
本当にあんな女死ねばいいと
思っていたので迷わず決行。
その時、
部屋は明るかったのだが、
空間が変な感じがした。
10円玉と女の髪の毛を入れる。
「どの神様でもいいので
あの女を殺してください」
と強く念じながら蓋を閉じる。
家の裏が神社なので、
すぐに埋めに行った。
呪いが効いても効かなくても、
ザマーミロって感じで家に帰った。
しばらくしても呪いの効果は出ず、
その女は相変わらず私に意地悪し続けた。
それから1週間くらい経ったある日、
あの女が包丁で手を切って
血を流していた。
「何見てんのよ!
あっち行ってなさいよ!」
と怒鳴られたので、
わざと『いい気味』っていうような
笑いを見せて部屋に戻った。
次の日、
あの女は階段から落ちて捻挫した。
その3日後に、
また階段から落ちて鼻を強打し骨折。
なかなか呪いが効いてきたではないか、
と思った。
一緒に呪いをやった友達に、
「効果が出てきたよ~」
と報告すると、
友達は静かに口を開いた。
「ペットボトルに10円玉は入らないよ・・・」
その時は何言ってんのコイツと思ったが、
まさかと思い、
家でもう一度ペットボトルに
10円玉を突っ込んでみると、
10円玉が大きすぎて入らない。
友人は気づいてからずっと
言おうと思っていたそうだが、
怖くて言い出せなかったらしい。
なぜあの時はすんなりと
入ったのだろう?
なんか嫌な予感がするので、
今から神社へ行って掘り返して来ます。
(終)