犬鳴峠にある危険な心霊トンネル 1/2

犬鳴峠トンネル

 

犬鳴峠をご存知でしょうか。

 

当時学生だった私は、

 

Aという友達とよく放課後に残っては、

下らないダベリを繰り返していました。

 

部活なんか入っていなかったので。

 

まぁ、私もAも怖い話が好きな方で、

よく怖い話を仕入れては楽しんでいました。

 

たまに女子も入ってきては、

 

キャーキャー言いながら、

放課後の夕暮れの時を過ごしたものです。

 

やがて受験を控えた最後の夏休みを

迎える事になりました。

 

私とAはいつものように雑談をしていましたが、

 

なんとなく夏休みと受験の鬱さから、

何かイベントを起こそうという話になり、

 

あの犬鳴峠へ夜に行ってみる、

という事になりました。

 

犬鳴峠というのは、

九州では非常に有名な心霊スポットで、

 

危険だから立ち寄ってはいけないと、

大人なら誰もが言うほどのヤバイ場所です。

 

(現在は封鎖されています)

 

そこのトンネルを潜ると、

必ず何かが起きると言われています。

 

私は妙な高揚感を覚えましたが、

同時にビビッてもいました。

 

ですが、若かったせいもあって、

「怖い」なんて言えません。

 

まして親友のAにだけは、

そんな姿を見せられなかった。

 

夕暮れのくっきりとしたシルエットの中で、

Aの顔は真っ黒に見えた。

 

田舎学生だったので、

 

私たちは車の免許なんて

持っていませんでした。

 

ですので、

 

ローカル線の電車に乗って、

現地の駅に集合でした。

 

そこからは徒歩です。

 

途中にバスが出ている、

との話でしたが。

 

そして夏休みに。

 

けだるい暑さの中で、

その決行の日が近づくにつれ、

 

私は何をしても気持ちが

落ち着かなくなりました。

 

それから何度も電話で

Aと話しをしましたが、

 

悔しいことにAは全然平気のようでした。

 

一度、話しの流れで私が、

 

「行くのを止めようか?」

 

と言った時、

 

Aのバカにした笑いが耳に響きました。

 

それ以来、

当日まで電話はしませんでした。

 

私は怖いとかよりも、

 

怖がる姿を見せてたまるか!

という決意でした。

 

そして、

その日がやって来ました。

 

前日から降り始めた雨は、

朝になっても止んでいませんでした。

 

私は待ち合わせの夕刻まで、

ベッドの上でごろごろしていました。

 

やがて時間が来ると、

 

Aに「中止にしよう」と言いたくて

何度も受話器を握りましたが、

 

結局は言えずに出掛けました。

 

「なんでこんな罰ゲームみたいなこと・・・」

 

私は初めていく場所だったので、

 

駅員に聞いたりしながらなんとか

現地の駅まで辿り着きました。

 

空はすでに薄暗くなっています。

 

雨は霧雨になり、

 

傘を差しているのですが、

体中がじっとりと濡れてきます。

 

待ち合わせの駅に着いたのは、

約束の時間より30分以上も早かった。

 

人気のない駅でした。

 

駅員も古い駅舎に入って、

ずっと背中を見せたままです。

 

私は夏とはいえ雨に濡れていたので、

体が震えていました。

 

正直なところ、

怖かったのだと思います。

 

やがて、

約束の時間になりました。

 

しかし、Aは来ません。

 

私は「次の電車だろう」、

と待っていました。

 

しかし、

やはりAは来ません。

 

「あの野郎・・・」

 

私は嬉しかったです。

 

「帰れる!」

 

と思いました。

 

しかし、すっぽかされた怒りは、

若かったせいもあって強かったです。

 

「あいつ、どついたろか!」

 

・・・その時、

後ろから声がかかりました。

 

怒り顔のAでした。

 

「お前!いつまで待たせんだよ!

現地集合だって言っただろ?」

 

「え?現地の駅だったぞ?」

 

「・・・お前、俺はずっと、

峠の麓におったぞ?」

 

「すまん・・・」

 

一人で待たされたせいもあってか、

Aは凄くイラついていましたが、

 

早く行こうと先を歩き出しました。

 

私は慌てて付いて行きました。

 

Aはすでに一度通っただけあって、

私を案内してくれました。

 

しかしAもさすがに怖いらしく、

ずっと無口でした。

 

顔も青ざめて見えました。

 

やがて、

私たちは峠に差し掛かりました。

 

しかしそこからは、

急に砂利道になっていました。

 

私は薄暗い中、

Aに必死に付いていきましたが、

 

その先に鉄柵が張られていることに

気がつきました。

 

私たちは鉄柵に掛かった鍵を、

 

砂利道で拾った大き目の石を使って

壊しました。

 

Aは体力がないので、

私の役目でした。

 

時間はかかりましたが、

なんとか鍵は壊れました。

 

相当古い鍵だったようです。

 

そこからは、

 

両側から生い茂る草の真ん中の、

白っぽく浮かびあがる砂利道を、

 

ひたすら登っていきました。

 

雨のせいか、

日はすぐに暮れました。

 

(続く)犬鳴峠にある危険な心霊トンネル 2/2

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