融合体 1/3

・「みえるひと」な女友達Aの言では、

 Bの身体を出入りしている何か普通の霊と

 違うものがいる。

 (寄生虫?居候?みたいな状態らしい)

 

・B本人は気づいてないが、

 霊的なものは大抵それを避けるから、

 Bは心霊体験出来ない。

 

・とりあえず当時のAが知る限り、

 ソレはBを守っていた。

 

・でもAが感じる気配では、

 とても善意の守護ではない。

 っていうか悪い感じらしい。

 

・強力な霊とBのナニかが戦うときには、

 B当人は爆睡するっぽい。(Aの推測)

 

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

 

最初の井戸の話(巣くうもの)の時に書いた、

大学時代の仲間内の男子Cから連絡があった。

 

Bが最近、時間が出来たのか

懐かしくなったのか知らんが、

 

昔の友人にちょこちょこ連絡してて、

Cも電話で話したそうだった。

 

Bと話して昔の井戸の一件を思い出して、

職場でネタにして喋ったそうです。

 

そしたら職場の女の子に呼び出され、

その子の知人の男(20代後半、俺らと同年代)

に会ったと。

 

その男(Hとします)の用件をまとめると、

ヤバいものに憑かれてる知人が居る。

 

坊さんも神主も霊能者もダメだった。

そのBさんの力を借りたい。

 

連絡を取って欲しい。

詳しく教えて欲しいということ。

 

Cは井戸の一件しか知らない。

 

つまりBの「ソレ」に守られた記憶しかないので、

気軽に受けあい、

 

ついでに他にも良く知ってる奴が居ると、

俺とAを推薦したそうです。

 

俺とAは話し合って、二人連れだって

CとHに会った。

 

指輪の件、白い着物の件、

B宅の件を一通り説明し、

 

Bに憑いてるものは、

B当人にも他の人間にも制御出来ず、

 

また悪霊や呪いの類は『跳ね返す』

だけで祓ってくれない。

 

周囲に被害が出るから止めておけ、

と告げた。

 

どうやらHも「みえるひと」らしく、

AがB(白い着物を着た幼少期)

写真を見せたら、

即座にハッキリと表情が固まった。

 

H・・・凄いね、これ。この子マジ生きてるの?

今も?こっちのナニ、山神様とか?

こんなんに狙われても大丈夫なワケ?

これなら本気でいけるかも」

 

Hは本気になったようで、

俺らが止めろと言うのにはとりあわず、

 

しきりにBに憑いてる『アレ』について、

尋ねてきました。

 

Aは躊躇しつつも、

他の「みえるひと」の意見を聞いてみたかった

ようで、さらにざっと説明をしていた。

 

みえない俺には、

よくわからん感覚的な言葉が多く、

 

A「硬さは?こう、バキンていきそうな」

 

H「そうじゃないし、寒いとかスレてる

(ずれてる?)とかもなくて。

ただこう、ぞわっとするだけで、

そこにあるのに何で?みたいな変な印象の」

 

A「え、本当に?じゃあ、

ザリザリ擦ってるみたいな感じはある?」

 

H「それもないです。するんとして、

侵食もしないし出来ないし」

 

こんな感じの意味不明なやり取りの末にHは、

「・・・俺も全く見当がつかない」

と首を捻っていました。

 

その後はもう一度「本当に止めた方がいい」と、

俺とAから念押しして、お開きにしました。

 

数日後の土曜日に、Aから電話がきました。

 

BがこれからCと会うから来ないか、

と言ってきたそうです。

 

『出る』家があるから、

良かったらAと俺にも声をかけて来いと、

Cに言われてAに電話をよこしたと。

 

たまげて家を出て、

Aと合流してBに指定された

待ち合わせ場所に行くと、

そこにはHが車で待っていました。

 

Hはニヤニヤしながら、

「悪いね。BとCは後から来るから、

乗ってくれよ」

と言い、車中で説明をしました。

 

・・・こいつ、

Cに頼んでBに連絡取って約束したそうです。

 

H「知り合いの家が『出る』から来ない?

って行ったら2つ返事だった。

 

いいご主人だね。

『昔の友達と肝試し?いいよ、羽を伸ばして来い』

って子供の面倒見てくれてるって。

あんまり時間ないから急がないと」

 

Hの目的地は、高級住宅街の

塀に囲まれたデカイ豪邸でしたが、

 

車が止まった時には俺の横のAは、

硬直して真っ青でした。

 

H「悪いね。大丈夫だよ、俺ら部外者だし。

出入りしても手ェ出さなければね」

 

Hに促されて渋々降りたAは、

その豪邸を見上げ、

引きつった顔でHを見ました。

 

A「・・・本気で?」

 

H「まあね。・・・ここんちの奥さんが、

俺の母親の幼馴染。

息子が完全にイカれちゃってんだよ」

 

A「何言ってんの?その人が助かったって、

周り中に散って広がるだけじゃ」

 

H「俺も考えたし・・・。出られないところに

押し込めてやりあってもらえばいいんだろ?

勝敗つくまで、徹底的にさ」

 

二人が言い合ってる間にドアが開き、

中から中年のおばさんが出て来て、

俺らを招き入れました。

 

どうぞ、と通された部屋に居る男を見て、

思わず硬直しました。

 

(続く)融合体 2/3へ

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