予知夢が見れた幼馴染の最期 2/2

火事

 

文集を持ったまま、

色々と思い出しているうちに、

 

やはり死因がどうしても気になって、

Aの妹に電話した。

 

「明日ヒマか?」

 

「昼間なら大丈夫だけど」

 

「んじゃ兄貴だから

メシでもおごってやろう」

 

と言って、

半ば強引に約束を取りつけた。

 

翌日、

Aの妹と郊外のアウトレットに行き、

 

メシを食って、

午後3時前にはそこを出た。

 

帰りの車の中で、

Aの思い出話をする。

 

どう切り出すか迷ったが、

 

Aの妹がAの予知夢の話をしたので、

ここぞと思い、こう切り出した。

 

「予知夢が見られるなら、

 

トラックの件も先に気づければ

よかったんだけどな」

 

「うん・・・あのね・・・」

 

「ん?」

 

「これ本当は

言っちゃいけないって言うか、

 

言うなって言われてるし、

あまり話したくないんだけど・・・」

 

「うん」

 

「お兄ちゃん(A)

トラックじゃないの」

 

「・・・どういうこと?」

 

少し間をおいて、

Aの妹は話し始めた。

 

「あの日のことだけど・・・

 

お兄ちゃんと私は

一緒の部屋に寝てたんだけど、

 

朝起きたらお兄ちゃんはまだ寝てて、

私は一人で居間に行ったの。

 

しばらくしたら突然うちらの部屋から、

お兄ちゃんの叫び声が聞こえて・・・

 

『ギャアアア!!』って。

 

お母さんが慌てて部屋に行ったら、

お母さんも悲鳴あげちゃって。

 

びっくりして私も部屋に行ったんだけど、

そしたらお兄ちゃんが・・・」

 

オレは黙ってAの妹の、

次の言葉を待っていた。

 

「・・・焼けて死んでた」

 

「焼けて?」

 

「黒こげって言うか、

真っ黒って言うか・・・」

 

Aの妹の手が震えていた。

 

オレも少し震えていた。

 

「私が部屋を出てから

ほんのちょっとの間にそうなって・・・」

 

オレは正直言葉を無くしてしまって、

ただ頷くことしか出来なかった。

 

「ごめんなさい。変な話しで・・・」

 

「いや、いいよ。

 

オレもAの最後のことを、

ずっと知りたかったから」

 

オレはその時、

頭の中でぐるぐると考えていて、

 

もしかして人体発火現象ってやつか?

と思い、

 

さらに一つだけ聞いた。

 

「ごめん。一つだけ聞きたい。

人体発火現象って知ってるか?」

 

「・・・うん。

 

前に調べたことあるけど、

あれじゃないと思う。

 

まるで炭のようになってたって

後から聞いたから」

 

ほんのちょっとの間で炭に?

 

そんなことがあるのだろうか。

 

どういうことだろう・・・

 

オレとAの妹は、

そのまま言葉を交わすこともなく、

 

そのまま車を走らせ、

「またね」の挨拶で別れた。

 

そして、悶々として今に至る。

 

ここからはオレの予想でしかないんだけど、

 

Aは『予知夢で見た火事』で

『やけど』を負っていたから、

 

もしかしたら予知夢で

凄い火力に遭遇したとか・・・

 

それでも、

 

人体が瞬間的に炭になるようなことって

実際にありえるのだろうか。

 

オレにはまったく分からないが、

Aは最後に一体何を見たのかなあ。

 

(終)

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