怖話ノ館(こわばなのやかた)
2015-3-18 20:00 [怖 15巻]
家の近所で一人暮らししていた、
おじいさんの話。
息子夫婦と折り合いが
悪かったそうで、
若夫婦が家を出て行きました。
それからおじいさんは一人寂しく、
大きな家に住んでいました。
私はその頃、
小学生で塾に通っていました。
いつもその家の前を、
夕方7時頃に通っていました。
その日もいつものように
その家を通ると、
ニヤニヤ笑ったおじいさんが
何も言う訳でもなく、
道の隅に立って
私を見ていました。
幼いながらも、
『このおじいさん怖い、
普通じゃない』
と感じた私は、
走って家に帰りました。
家で母にその話をすると、
「あのおじいさん可哀想に。
一人になったら
寂しくなっちゃったのかもね。
○○さん(近所のおばさん)
のお家に、
夜になると玄関のドアをドンドン叩いて、
何か言ってるらしいの。
塾は今度から迎えに行くね」
そう言われました。
その次の日です。
おじいさんが首を吊っているのが
発見されたのは。
その日も暑い夏でした。
車庫の中で亡くなっていたそうです。
状態から死後10日は経っているだろうと、
大人達が話しているのを聞きました。
では、私が見たおじいさんは・・・
近所のおばさんの玄関を叩く
おじいさんは一体・・・。
それから母はその事には
触れませんでしたが、
私の「色んなモノが見えるから
夜は電気を点けて寝て良い?」
という願いを、すんなり
聞いてくれるようになりました。
「ごめんね。点けて寝て良いよ」と。
(終)
タグ:おじいさん, 母, 近所, 首吊り
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