誰もいない世界

その日、朝起きたのが10時だった。

「もう、10時か・・・」

 

大学は9時半から始まるのだが、

いつも少し遅刻して行く自分は

焦ることはなかった。

 

ちなみに俺の家から大学まで、

3分ぐらいで着く距離。

 

朝の朝食(前日の残り物)を食べ、

ダラダラと支度をしてたので、

結局、大学についたのが10時24分。

 

大学の中に、人は全くいなかった。

というか、ゼロの状態。

 

自分は「皆、授業にちゃんと出てて偉いな」、

そんなことを思っていた。

 

それで、自分は教室に向かった。

 

教室に着き、中に入ってみると、

誰もいない。

 

「あれ?もしかして教室間違えた?」

と思い、紙で確認したらやっぱり、

今日の講義がある教室。

 

おかしいなと思い、

部屋を出ようとした瞬間に

携帯が鳴った。

 

ここからが一番不思議なことなんだけど、

その携帯の表示が、

『NOBODY』

って英字で書かれてる。

 

こんな英字とかって、

絶対に表示されませんよね?

 

俺はこの時、何を思ったか

電話に出てしまった。

 

「はい、もしも・・・」

と言った瞬間に、

 

『お前、何でここにいるんだ!!』

オッサンの声だった。

 

「あなた誰です?」

『そんなことはどうでも良い!

どうやってここに入ってきた!』

 

「はい?あなた何を言ってるんですか?」

『外を見て見ろ!』

 

「いたずら電話は止めてください!」

と言い、俺は電話を切った。

 

しかし、少し気になり、

2階の教室のベランダから外を見た。

 

すると、教室から

大学のグランドが見える。

 

その中央に、

オッサンが立っているのが見えた。

 

よくよく見ると、携帯電話らしきものを

耳に当てているのが見えた。

 

俺がマジマジと

オッサンらしき人物を見ていると、

オッサンが俺の方に

ゆっくりと顔を移動させた。

 

「ヤバイ!!」

俺は、そう感じた。

 

すると、オッサンは

ポケットに手を入れたんだ。

 

俺は、何か分からないが危険と察知して、

ベランダからダッシュで教室から出た。

 

その瞬間、体が伸びるような、

初めての感覚に襲われた。

 

「な、なんだ!!」

と思っている時、目が覚めた。

 

自分の部屋で俺は寝ていた。

時刻は8時ちょうどだった。

 

不思議な夢を見たな・・・。

 

そう考えながら大学の準備をしていると、

ある異変に気づいた。

 

冷蔵庫を開けると、

前日の夕飯の残り物がなかった。

 

台所に、その食器だけが置いてあった。

 

(終)

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2 Responses to “誰もいない世界”

  1. にゃんころ より:

    異世界モノっておっさんが助けてくれるオチ多いな…
    何者なんだろうこの人

  2. ゼロ より:

    僕も今、同じような体験をしました、でも似ているだけで違います、僕の場合は、誰も助けが来ませんでした、でも電話が見えた気がします

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