高熱の風邪で休んでいる時に

私、毎年同じ時期に

風邪をひいてしまいます。

 

1月末~2月初めにかけて。

それも、39度を超える。

 

こんな習慣が始まったのも、

6~7年位前。

 

あの出来事が起きてからでした。

 

あの日、

 

私は夜中に突然の吐き気で

目が覚めました。

 

今までに味わった事の無い、

猛烈な吐き気。

 

朦朧とする意識の中、

トイレへ駆け込み、

 

そして気付けば朝でした。

 

当時、学生だった私は

学校を休みました。

 

高熱なので行ける状態では

なかったのです。

 

風邪には強かった為、

 

ここまでの高熱は初めての経験で、

とても辛かったです。

 

それから2週間、

自宅で点滴の日々が続きました。

 

体力は落ち、

 

立つ事さえもままならない状況で、

それは起きました。

 

その日も自宅で

点滴を済ませた後、

 

布団の中で体の痛みに

じっと耐えていました。

 

ただ、じっと。

 

私には何かをする体力は

残されていませんでした。

 

そんな時、フッと。

 

ホントに何気なく、フッと

自分の左肩に目をやったのです。

 

そこには手がありました。

 

あるはずの無い手が、

そこにはありました。

 

重さをまるで感じないのに、

 

私の左肩に触れる感触は

実際のもののように感じました。

 

記憶では若い女の人の手

だったように思います。

 

それがポンっと

置かれていたのです。

 

もし、こんな状況に置かれたら、

どのような行動に出ますか?

 

私は大声を上げてしまい、

 

その手を肩から

振り払ってしまいました。

 

そのせいで母親が何事かと、

 

私の部屋に大急ぎで

駆け付けてしまうのですが・・・。

 

その手を見てから

急激に熱も下がり、

 

体調も、日に日に

回復していました。

 

母親には、

 

その手はご先祖様のもので、

お前を助けてくれたんだよ。

 

そう言われました。

 

私自身も、

そう信じていたのですが・・・。

 

その後、霊感の強い知人に

この話をしたところ、

 

こう言われました。

 

「お前、その手を払わなければ、

死んでいたんじゃないか?」

 

毎年、この時期になると

不安になります。

 

猛熱の中、朦朧となりながら、

今年は大丈夫だろうか・・・。

 

(終)

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